正気なのか。
ニュースによれば。
17日に五百人の武装兵士を前に別れの演説をした後、四人の妻と子供を連れ馬に乗って北部山岳地帯に去っていったそうだ。

このニュースが正確なのかどうか、
確かめる術もないが、もし事実だとして、
このシーンにふさわしい音楽はやはり「月の砂漠」だろうか。

ターバンを巻いたヒゲ男は金の鞍と銀の鞍を載せた馬にゆられ、砂丘の彼方に消えていくのだろうか。

テロリズムは、しかしいったいいつからはじまった愚行なのか。ただ一人の主導者を消滅させれば、テロリズムは解決するのか。こんどのテロ攻撃はいきなり出現したものなのか。
アメリカはどうしちゃったのか。世界はどうなっちゃったのか。
たった一人をその生死に関わらずしとめるために、世界はほんとうに総力戦を挑むのか。

これはきちがい沙汰だろう。
少なくとも、ここには正義のかけらすら見えない。

経済がうまくいかないからといってこんなバカらしいしのぎはありえない。
純粋右翼や正統的な保守主義者というのは、いったいどこに雲隠れしたのか。

中学生でもわかりそうな愚挙がなぜ批判にさらされないのか。

どうせやらせたんじゃねえか、最後までやってもいいだろう。
こんな夜郎自大な言い分でいつまで国を誤ればすむのだろうか。