キャラクターについて
夫 団塊の世代の50代前半。
中学生のときにビートルズデビューをリアルタイムに土井まさるの深夜放送などで聴いた。が、好きだったのはRB。オーティス・レディングを神のように慕い、ジェームズ・ブラウンは天才だと思っていた。一番最初のテレビ体験は近所の家で見せてもらった力道山のプロレス中継。交換手に申し込んでつないでもらう電話を体験したこもある。
ディスコではなくゴーゴー喫茶に通い、モンキーダンスの振りをまだ記憶している。高校生の頃になると渋谷や新宿のモダンジャズ喫茶に通いセロニアス・モンク、ソニー・ロリンズなどをリクエストしていた。一方でジョーン・バエズやパパスママスなどのフォークソングも好きだった。
ベースとなったファッションはおおむねアイビースタイル。ジーンズに折り目がつくことを野暮だと心得る世代。国や国境という意識からはじめて自由になった年代でもある。日本人が当たり前のように海外に行き来することになる最初の年代でもあった。1ドルが360円だったり、円の持ち出しに制限がなくなった最初の世代。つまり、はじめてふつうの生活者として海外を経験し、消費行動をした世代でもある。要するに、日本がたどりついたはじめての「国際性」とふれあうことになった一般の人々。
そんな来歴を持つのがひとまとめで語られる団塊世代。主人公となる夫の50代前半というのは、そんな背景を持っているとくくることができるはず。
妻を「きみ」と呼んだり名前で呼ぶことができる最初の年代でもある。
これからの消費革命のメインターゲットとなると、日経あたりがさかんにあおろうとしている世代です。そん雰囲気の人を選んでね。

妻、40代後半。
そんな団塊の世代の夫と、出逢い恋に落ち結婚しても不思議ではない人。
あくまで傾向だが、家としての婚姻というより、個人としての婚姻をした意識が強い。
娘が年ごろになると娘と同じようなファッションをしても案外似合ってしまったりする、それまでの日本人にはなかったタイプの女性たちが多い。おっとアメリカだとこの年代以降にマリファナの許容意識がぐんと高まる。要するに私はワタシというミーイズムを日本で体言した最初の女性群ともいえる。ファッションは男性に比べてむさまざまだが、バブル無くらいから自然志向に傾いた。つまりその後に続く世代よりやや先鋭的な時代感覚を持っている。災害時のボランティア、日常的なボランティア活動などを無理なく自分自身のテーマとしてこなせるのはこの年代以降の特徴となる。夫と異なる政治意識を持つことを当たり前とし、夫と異なる候補者選択に違和を覚えない最初の年代。団塊世代と数年へだてた年代だが、日本の女性の歴史の中ではじめて日常的に海外旅行を満喫しはじめた世代でもある。映画、芝居、コンサートともに彼女たちが最大最強のオピニオンとなっている。自分らしく生きたいと願い、そう実現しようと望む無数の女性たちの歴史があったが、彼女たちのの年代がメインストリートを歩くようになって、はじめて文字通りの自由を獲得した、実現したと考えてよい。きわめて自意識の高い、その自意識をカタチにできた最初の年代である。
凛々しくて、強さがあって、しなやかでかわいさのある人です。
ま、これは理想だけどもね…


もう少し踏み込んだイメージで言うと、
夫は体にぴったりフィットした服を着ない。
パパスのCMをもう少しふつうに戻した感じが似合う。

妻は、そんな夫と調和しながら微妙に異なるニュアンス。
いくつかのブランドをミックスして
合わせちゃうようなタイプかな。

いずれも、ピュア、清潔感、リラックスがキー。
さらにアホには見えないこと。ちっとは知的に見えること。

友人となる30代の女性(かつのさん)をついでに。
国境を越えた医師団に応募するような夫と
暮らすことができ、同時に好きなオペラを観るためなら
欲しかったドレスをあきらめちゃうような社会性と
遊びへのこだわりを同じレベルで持ち合わせている。
主役の妻とは地域のボランティア活動で知りあい、
気が合って親しく行き来している。
シルクのブラウスを洗いざらしのワークシャツのように
着こなせる人。


三人の共通点は「グルメ(いまどき死語だけど)」と「音楽」。