2000 08/12 15:13
Category : 日記
「奴の小万と呼ばれた女」松井今朝子/講談社
松井はこの「奴の小万」で何を書きたかったのか、最後までつきあってもいまひとつはっきりとしなかった。
この主人公のどこに魅かれ、何に共感し、一冊の物語に仕立てたかったのか。本の雑誌の目黒はなぜこの程度のものを今年前半の収穫だと上げたのか。まことに不思議だ。最後のページまで読むこともなかった。妙なサンドイッチ構造の仕立てのちぐはぐさも間が抜けていて、ちよっと腹が立つ。
夏の気だるいうたた寝しながら読むにはほどがよかったとはいえ、
しかし、関西の作家は恐れを知らないタイトルをつけるものだ。
東京の本屋で顏突き合わせて書名を訪ねるのにはちと勇気がいるな。
名古屋、京都、大阪と、おれは西の言葉が大嫌いだ。
男はみんな星野かノックかさんまのように聞こえるし、女はみんな空っとぼけているか底なしの図々しさを感じてならない。
小説になると、その傾向が倍加する。
西で許せるのは八尾の朝吉とモートルの貞のやりとりだけではないだろうか。
松井はこの「奴の小万」で何を書きたかったのか、最後までつきあってもいまひとつはっきりとしなかった。
この主人公のどこに魅かれ、何に共感し、一冊の物語に仕立てたかったのか。本の雑誌の目黒はなぜこの程度のものを今年前半の収穫だと上げたのか。まことに不思議だ。最後のページまで読むこともなかった。妙なサンドイッチ構造の仕立てのちぐはぐさも間が抜けていて、ちよっと腹が立つ。
夏の気だるいうたた寝しながら読むにはほどがよかったとはいえ、
しかし、関西の作家は恐れを知らないタイトルをつけるものだ。
東京の本屋で顏突き合わせて書名を訪ねるのにはちと勇気がいるな。
名古屋、京都、大阪と、おれは西の言葉が大嫌いだ。
男はみんな星野かノックかさんまのように聞こえるし、女はみんな空っとぼけているか底なしの図々しさを感じてならない。
小説になると、その傾向が倍加する。
西で許せるのは八尾の朝吉とモートルの貞のやりとりだけではないだろうか。