秋風
名も知らぬ 小さき黄の花 一夜のみ 月の光を
浴びて消えゆく。

疲労より きざす虚しき 蒸し暑さ 琉球王に
王妃が通る。

ここだくに 地より湧き来る 秋風は この現身の
我を吹くなり。