2015年11月の記事


朝の散歩道





窓ガラスから水滴が流れ始め、
冷たい北風が吹き始め暑さから解放された。

一時的とはいえ沖縄では12月中旬並みの風が吹き、
昨日までの蒸し暑さが嘘のように消えた。

子供みたいにお風呂上りに冷菓を食べないのは
10月から初めてかも知れない。

すると昨日迄の冷えた日から太陽が顔をだし、
過ごしやすい日中になる。

昼前、散歩していたら黄色いハイビスカスの咲く
白い屋根の一軒家が角地にある。

その先の一軒家には右前方四十五度、
夢見る花のような赤い影が漂っている。

ひとときの満ち足りた日々、
その陰はゆるやかに後方に離れていく。

そして奥様方の井戸端会議の横を通って行く。
そのお話は暫く辞める様子もなく続きそう。

沖縄の子供は日本一貧しい事が分かり、
その為に投稿拒否も多く様々な点で学力等も悪い。

あれほど立派な市役所や県庁は内地では見られない。
子供達にもっと教育に目を向け考えてあげなければ。

私は、午後から飲食の為にお水を貰いにお店に行き、
五リットルのお水を左手でお野菜等を右手で持ち、
坂道を登って再び帰宅する。

週四回のお水運びも自分の仕事の一つだと思えば、
腰に負担がかかっても苦にならない。

年の暮れの大掃除はしないように毎日磨いているし、
廊下はスリッパを履かなくても素足で歩ける。

素足でストレッチや軽いダンスの練習をすれば、
身体が軽くなる感じがし心地よい。

明日から再び気温が上がっても数日だけと思う。
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冷ゆるが故に


今日は、二十四節気の一つ小雪。紅葉は散り始め、
日差しもかなり弱くなり、僅かながら雪が散らつく頃。

舞い落ちる木の葉に冬の訪れを感じ、
次第に冷え込みが厳しくなって、

内地では冬の備えは整えて置き、
北国から雪の便りが届く頃である。

簡単に言えば雪が少し降り始めるので小雪と言うらしい。
例年より温暖な11月だったと私なりに思う。

主人が静岡に帰郷し1週間が経った。
しかしリフォームも終わる頃でも何の連絡もない。

変わった事はないか?等とメール一つ来たことはない。
私も遠い所に居る人を当てにしたりせず暮らしている。

愛のある夫婦なら時々はメール位は来ると思う、
でも「連絡はしないから。」と初めから聞いていた。

自由奔放な人に何を言っても効き目はないと
判っているから、何も頼ったりはしない。

一人暮らしにも慣れて近所の方と親しくして頂いている。
昨日は、そのお宅で結婚式に着て行く着物が着られないと聞き、

留袖なら着付けが出来ます!と言ったものの、
ただの着付けではない、プロの美容師さんに依頼して貰った。

大切な結婚式にプロの着付けで美しく着付けした方がいい。
着物を暫く着ていない私には着付けの自信がなくなっていた。

沖縄は小雪とは程遠く汗ばむ陽気が続き、
昨年の今頃はもっと涼しくもっと風が吹き荒れていた。

彼が居なくなって直ぐに一人暮らしに慣れてしまい、
生活に夢中で彼のことを思い出す余裕もない。

口うるさい彼が留守の時だけでも自分流に生活をし、
自分の見たいテレビ等も見られる様になった。

その反面、元気で暮らして下さいね、
もう年だから自分の身体をもっと大切にして欲しい。

11月下旬だと言うのに、暑さから解放されるのは、
気温がぐんと下がり20℃になる今週半ばになるらしい。

既に5か月も暑さに耐えてきた身体はバテ気味。
一週間後が師走とは、とても思えない。
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お元気でね
さぁ行きましょう!そうだね、今日も暑いぞ。
強い日差しが降り注ぐ昨日の午前中、主人と部屋を出た。

駅迄送りましょうかと言えば「暑いから此処でいいよ。」
「じゃ元気でね。早く帰って来てね。」

彼は帰る日は教えてはくれず、
聞いても冗談ばかり言って私を笑わせていた。

今年の晩秋は例年になく温暖で九月下旬並みの暑さ、
予報では静岡の気温も20℃前後と過ごしやすい。

私は途中で用足しをして荷物を部屋に置き再び、
アパートを出て帰宅した頃はとっぷりと日が暮れていた。

彼が帰郷する前に色々な事をあれこれ教えてくれたので、
ある事を一つ試してみたら出来た事が嬉しかった。

細かくて口うるさい彼も紅葉の綺麗なこの時節に
帰郷できることを喜んでいた。

リフォーム後は楽しく好きな旅行をすると思う。
そして元気で沖縄に帰って来てね。

私は沖縄でなければできない爪の治療をしたり、
歯科も近い所で腕の良さそうな歯科医を探して来た。

するべき事が終われば青い海に行きたい。
こんどこそ珊瑚礁の海を散歩したり海に入りたい。

そうこうしている間に彼が帰って来れば、
自由な時間も少なくなり遊んでばかり居られない。

○○さん!と彼の名を呼んでも振り返れば居ないのに、
何時もの癖で誰も居ない部屋で彼の名を呼んでしまう。

そんな自分が可笑しくて笑ってしまった後、
仲の悪い夫婦でも居なくなって彼の有り難さが分かる。

人は誰かと関わらなければ生きてはゆけない。
○○さんありがとう!心のなかで感謝した。

インフルエンザが移らぬ様に注意してお元気で!
私も孤独から抜け出し楽しくすごしたい。
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泊港



ここは沖縄の大きな港のひとつ泊港。
船が出入りする場所だけでも4か所。

沖縄本島から慶良間諸島をはじめとする
離島へ渡る海の玄関口。

離島で暮らす島民にとって重要な交通施設であり、
観光客も多く港湾内は多くの船が行き交い、
島旅へと誘う。

釣り人達が船がくるから帰るぞ!
数人が急いでばらばらに散って行く。

船が入港した後、しばらく西の空が茜色に染まり、
人もまばらな港に灯りが点る。

南国の港には鴎が飛ぶ光景もない。
波の音だけが聞こえる夕焼けの港。

この町に一ヶ月だけ住んで居た私達。
懐かしくてあの頃の思い出が過る。

海風の音が聞こえ、
海の色は夕暮れ時で薄暗くて見えず、
潮の匂いだけが残っていた。

込み合う食堂が一軒あって
夜は二人で食事に何度か行った。

飾りっ気のない船員さんやお店の人達、
そこには何時も笑顔があった。

彼が釣りでお世話になっている泊港、
今日迄でしばらく行けないと思う。

多分、彼は用事で近い内に静岡に行くの。
1ヶ月も経てば大好きな釣りにまた来るわ。

それまで、さよなら泊港。
アパートに帰ればベランダの片隅がぱっと明るい。

オフホワイトのハイビスカスが光って見えた。
一輪だけ咲いた花びらに涙がぼろぼろ落ちた。
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晩秋
11月8日は二十四節気の第十九、立冬。
暦の上では冬が始まる頃で立春、立夏、立秋と並び、

季節の大きな節目になっている。
これらを四立(しりゅう)といい、朝夕の冷え込み、

山々が赤や黄色に染まる秋、その美しさが色あせる頃。
木枯らしが吹く頃に冬の訪れとなり立冬を迎える。

四季のない沖縄は30℃前後の暑さが続いて、
晩秋なのに暑さと汗が止まらぬ毎日を送っている。。

外出中に小さな川沿いを通る時、
さらさら流れる川の水が澄んで見えた。

青葉が徐々に黄色い葉と化し、
ぱらぱら宙を舞い川や道路に落ちていく。

外出の帰り道、秋の夕日に照る山もみじ濃いも薄いも
数ある中に~子供のように小声で口ずさむ。

紅葉は見えずとも私の心の中にはしっかりと
山々の紅葉が刻み込まれている。

辺りが暗くなれば枯れススキが風に揺れ、
内地はもう秋も終わりに近い時だと思う。

晩秋、今年も後わずかで終わってしまう。
沖縄でも師走中旬から下旬は北風が吹き荒れ、

最高気温が14度前後でも室内には暖房器具等何もない。
師走~睦月迄の間、寒い日が有っても我慢をしている。

沖縄ではお正月もお雑煮等を食べる話は聞いた事がない。
例えば11月8日は沖縄では旧暦の9月28日頃に当たる。

しかし、那覇市は既に人口の半分位は内地と同じように、
1月Ⅰ日をお正月として祝っているとの事。

お正月料理の内容はだいぶ違うと思う。
私は沖縄料理は合わないので内地のお節にしている。

主人も、静岡から連絡が来る日を待っても中々こない。
連絡がきて急にいなくなっても慌てぬように
生活をしなければならない。

月も星も見えない空、前のお宅の奥様の沖縄三味線が聞こえ、
ゆったりとして沖縄に来て良かったと思う私である。
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寂しい坂道



夕焼けが湿りがちな雲の隙間から、
微かに太陽が遠慮しながら顔を出した。

連日の蒸し暑さに耐えきれず、
ブーゲンビリアも項垂れている。

何が起きても頑張ろうなんて力んでいたのに、
身体の力が抜けていくのは何故だろう。

いつも歩いて帰るはずの坂道が、
はるか遠くに感じてタクシーに乗る。

あれこれ引っ越しの片づけも終わり、
主人は昼食を食べに来れば必ず外出をし、
夕食迄は帰らない。

日中は殆ど家に居ない彼、
週に2~3回位外出する以外、家事をしている私。

買物は毎日のように行くので
近所の人達も少しは知っている。

知人に会えば笑いがこみ上げてきた。
私も満面の笑みで笑った。

南国は心地よい風が吹き、
私の七分袖のブラウスに風が通りすぎてゆく。

何処へ行っても坂道はつきもの、
今日も買物を腕に抱え坂道を登った。

途中で後ろを振り返れば車ばかり、
坂を上りアパートに来ても誰も居ない。

アパートは5階建でエレベーター付き、
隣の部屋に越して来た人の顔も知らない。

慣れないせいか寂しさだけが心を過る。
今月は彼が静岡に用事があって帰る予定。

1週間もあれば十分間に合うことが、
3週間くらい静岡に居るらしい。

晩秋の風は何となく寂しくて心細い。
住みなれない町だから?

涙が出そうになるくらい
晩秋独特のこの空気。

でも、泣く暇などないと思う。
一人になったら自分を鍛えよう。

自由時間がいっぱいあるはず、
行動範囲を広げ、この町に溶け込もう。
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