2012年02月の記事


川のほとり  


大好きな河津桜の発祥の地、河津町は2月中旬から
3月上旬が見頃になる。

歩いても歩いても続く桜並木は、
そこにいるだけで早春の肌寒さを忘れてしまう。

河津町の中心を流れる河津川の両岸に植えられている為、
成長と共に河津では毎年鮮やかな桜並木が見られる。

長閑な山々に囲まれて、並木路を歩いて行けば
川のほとりには黄色い菜の花がいっぱい咲き乱れている。

ちょっと冷たい風が頬を撫でて、まだ春も浅いと思いながら
あの日、私は大勢の見物客に紛れて歩いた。

静岡県は比較的温暖な地で菜の花は1月下旬から咲きはじめ、
ソメイヨシノが散る頃まで咲き誇っている。

川のほとりに菜の花、すみれ、たんぽぽ等が咲く度に
移り行く季節の早さに驚き、喜んでいた。

3月は、沖縄でツツジ祭りが開催されると教えてくれた人達に
「ツツジ祭りに行きましょう。」誘われている。

季節が二ヶ月も早い沖縄、やっぱり東海地方が一番いいなぁ。
来る日も来る日も雨ふりや曇り空で青空が恋しい。
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別れの時
別れの時節がやってきた。
あの人の優しい言葉、温かな励ましをくれた人、

いっぱいの人達の顔が浮かんでは消えていく。
まるで緋寒桜が散ってしまうように。

でも前に進んで新しい場所に行けばきっとあの人達に会える。
そう思って、此処にたどり着いた。

そこには椿の花が咲き誇り、
散れども散れども後から蕾が出ている。

そして南風がすーっと通りぬけていく。

冬が終わりに近づき春の息吹に触れる事ができた。
そう、春は出会いの時。

私の大好きな河津桜が満開に咲く早春を迎えている。
さようならの後には必ず出会いが有ると信じて歩いて行こう。
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雨水になり
2月19日が二十四節季のひとつ雨水と暦に記載してある。
冬の短い沖縄も、何となく春めいて曇り空でも心地よい風が吹いていた。

雨水は、「気雪散じて水となるなり」と言われるように、
雪が雨に変わり、氷が解けて水になるという意味らしい。

静岡では、寒さに耐えた草木が芽を出す頃、
川沿いでは菜の花が咲き、ふきのとうやタンポポが芽を出す。

水も温み春の気配が動きだし、植物の発芽を促す頃で、
寒さ暖かさが繰り返してやってくる。

2月から3月の半ばに、その年に初めて吹く南寄りの強い風、
春一番が吹けば冬から春に季節が移ったと思える。
しかし、それはまだ吹きそうもない。

河津桜も5部咲きくらいになったかしら。
そんな事を想い、モノレールの窓際に座って移りゆく景色を見ていた。

どこの町にもハイビスカスが奇麗に咲いていた。
赤だけではなく黄色いハイビスカスも中々奇麗。

北中城(きたなかぐすく)では、
1月から2月前半に向日葵が4万本も咲いた事を知った。
壮観な感じでも冬に向日葵が咲くとは沖縄ならではの事。

どんなに奇麗な花でも春夏秋冬に咲く、
春には春の夏には夏に咲く季節を教えてくれる花が好きだわ。
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南の青い海
二年前の今頃は、同じ沖縄滞在でも本島を一周していたと思う。
色の鮮やかな海を暫く見つめていた。

波打ち際から明るい青い海が美しい。
波の下には、多分植えたサンゴ礁が育ったのかもしれない。

中間に白くて大きな波が盛り上がっていた。
そのずっと奥は本土と同じ濃青い海が広がっている。

あの時も生憎の小雨模様の悪天候で視界が悪く、
晴れていたらもっと奇麗だったのでは。。

今年も連れて行くと主人に言われても腰痛になってから
旅行に行く気持もなくなり、
何処に誘われても断っている。

旅行は嫌いではないけれど、
温暖な地に滞在しているだけで有り難いと感謝している。

被災地の人達、豪雪地帯の人達の事を考えれば、
自分が罪悪感にかられる。

私は医師に言われたように、
腰痛を少しずつ治す努力をしながら沖縄で暮らしたい。

体調が戻れば沖縄で何かの仕事をしながら、
永住してもと思う時がある。

暑さには強いので気にならない。
言うのは簡単でも春から秋迄の猛暑を経験してはいない。
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晴れのち霧雨 
沖縄は2日続けて今年初めての夏日となり、
長袖で台所に立てば蒸し暑くて汗をかいてしまう。

紫外線が強い日中に家事を済ませ、
夕方から小雨が降りだす頃に食材の買物に出かけた。

交差点を通れば通勤時で車が動けなくて
交差点の中央に停まっているほど混みあっていた。

ジャンパーの人、ワイシャツの人、半袖の人、色々な人達とすれ違い、
観光バス等も通り過ぎてゆく。

数日前迄は14度の気温から25度と気温の変化も大きく、
晴れても急に雨が降る日も結構多い。

南国に降る雨は、音もなくしとしと静かに霧雨みたい。
顔見知りの人に会ったが標準語で話すので話し易い。

お年よりの人の方言は全く判らなくて何度も繰り返し聞いて少し解るが、
何度聞いても会話ができない人もいる。

それでもこの頃は、地名等の漢字の読み方を少し覚えて、
少しの方言なら判るようになった。

若い方でも言葉の語尾が高くなり、
優しい響きの言葉使いに比べ、
自分の下町言葉が相手にはきつく感じるかも知れない。
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桜の木の下で
鈍よりとした今朝の天気とはうって変わり
動けば汗ばむ陽気になる。

昨日の外出とは違い、
散歩がてら公園に緋寒桜を見て帰って来た。

公園には満開の緋寒桜をグループでお花見に来た人達、
ずっとカメラで写真を撮り続ける人等で賑わっていた。

公園の中にある階段を上れば神社のような場所が有り、
そこにも濃ピンクの桜が咲き誇っていた。

小鳥のさえずりを聞きながら芝生の上に横になって、
じっくりとお花見をしたい気分でもそんな事ができる訳がない。

濃ピンクの花びらに顔を近づけると何の香りもなかった。
ソメイヨシノは、ほのかな香りが漂っていた。
どれも桜には違いない。

公園の微かな風が頭上を通り抜けていく事さえ心地いい。
ここまで緩やかな坂道を歩けた事が嬉しくて、
青空に感謝する。

桜の命は短いから雨が降れば散ってしまうかもしれない。
そう言えば静岡の家の庭にもサクランボの木に
桜そっくりの花が咲いている頃。

いくら暖かい日中でも如月の夜は春という感じはしない。
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春を呼ぶ桜 

photo by sakura1205 from

日本海側などに大雪が降り続いて、
新潟の豪雪地帯は過疎化した町村で雪下ろしの事故が起きている。

一人暮らし70代以上の高齢者の方が雪下ろしをする光景を見る度、
行政機関がやってあげればと思う。

しかし町では予算を使ってしまい人材も足りない。
長期間に雪下ろしをする為、
一人暮らしのお年寄りもやらなければならない。

建設業界の不況、人的資源は無く若い人が少ない。
どうしたらいいのだろう。

昨日は沖縄ソーキそば「島豚あぐー軟骨ソーキ」を買い求めて
夕食に食した。

ソーキそばは琉球王朝時代から食生活の中に、
深く根ざしていた沖縄の食文化に欠かせない料理。

2年前に沖縄へ来た時は気温も高く汗ばむ陽気だったが、
今月の平均気温が低く肌寒いのでソーキそばで温まった。

温暖な沖縄で肌寒いなんて言えば笑われてしまう。
温暖な気温の所に住めば暖かさに慣れてしまったかもしれない。

沖縄の人にも冗談を言える知人が出来て、
借り住まい生活も少し楽しくなってきた。

北から南下してきた緋寒桜もどんどん咲きはじめ、
歩いている頭上を桜花がひらひら風に舞っている。
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夜風
日中は汗ばむ陽気でも夜になれば冷んやりした風が吹いて、
明日はぐんと気温が下がる事を知った。

沖縄に来て初めて一人で夜道を散歩し、
風の強さに少し冬が残っている感じがした。

冬季に寒い日が三日ほど続くと、そのあと四日ほど温暖な日が続き、
再び寒くなり7日周期で寒暖が繰り返される三寒四温かと思った。

近年では、春先に低気圧と高気圧がやってきた時の気温の周期的な変化と
いう意味で三寒四温といわれている。

小雨がぱらついている事も気にせず夜道を歩いた。

何となく足が空気の上を歩くような宙に浮いた感じで
自分が情けなかった。

足がしっかり地に付いていない事が悲しくて涙がこぼれた。
医師はもう通院しなくていい、自分で努力してね!
笑顔で語ってくれた。

真っ暗な空を見上げて、どうしたら今迄の私になれるか教えて!
川の水が増えたわ、満ち潮になったんだわ。

その川の水は涙をいっぱいためて流れてはいない。
川の水は明日になれば大きな海に帰れるのだからいいじゃない。

夜風に吹かれて「只今~」笑顔で住まいに戻れば小雨もやんだ。
雨が降ろうが風が吹こうが暇をみては歩こう。

焦ってはいけないと自分に言い聞かせてお風呂掃除にかかる。
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立春に。。。
昨日、二十四節気の1つ立春に入った。
1月4日のこの日から19日の雨水迄の期間を立春と呼ぶ。
冬と春の分かれの節目の日である節分の翌日で春の初日といってもいい。

立春から春分の間に、その年に初めて吹く南寄りの強い風を春一番と呼ぶ。
立春の翌日からの寒さを「残寒」又は「余寒」で手紙等に用いられる。

暦は春の初日とは言え、
晴れそうで晴れない薄曇りの今朝6時起床。

雲と雲の隙間に薄日が出れば陽光がさんさんと輝く日中になる。
片づけを済ませて表通りに散歩に出かけた。

主人は、「おきなわ花と食のフェステバル2012」に出かけていた。
このイベントは沖縄で生産される花や野菜、畜産物などの新鮮な農林水産物や、
加工食品などが一堂に勢ぞろい。

展示や品評会、各種コンテスト、試飲食、即売等を通して、
県民だけではなく、観光客の方にも県産品について広く紹介している。

今日の沖縄は、昨日迄の肌寒さから急に温かい陽気になる。
本土の寒気が緩んだのか、日中はコートを脱いで歩いた。

帰りに八百屋さんで大根を2本買い、色々な料理を作った。
今が旬の大根は甘みが有って美味しい。

貴重な沖縄生活の日々を無駄にしてしまい、
除々に訓練をして色々な場所に行きたい。
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雨に濡れた桜


photo by sakura1205 from

先月31日に一足先に春を告げる緋寒桜祭りが今帰仁村で始まった。
夜の雨に濡れて遠慮がちに咲く小さな濃ピンクの桜も風情がある。

沖縄は梅の木がないので春を告げる花は緋寒桜と、
私なりに理解している。

あっという間に月日がすぎ、明日はもう節分と暦に記載され、
様々な所で節分用の豆を眼にする。

今日は、この冬一番の寒気が流れているため、
この寒さのピークを過ぎれば少しずつ寒さは和らぐ。

豪雪地帯の新潟のとある村に住む92才の一人暮らしの方が、
今でも雪かきをすると聞いて驚いた。

「慣れていますから」と言っても国でやって貰えたらと痛切に思う。
その方は実年齢よりもずっと若く見えた。

自分の力で色々な事をしている人は生き生きとし、
昔亡くなった父の面影と重ねてみてしまう。

一人で暮らして居ても精いっぱいに生きる芯の強さ、
あの92才のお爺ちゃんが今の私には眩しかった。

今日の沖縄は雲と雲が幾重にも重なり合い、静かに雨が降っている。
暖房器具が何もない分肌寒い感じがする。

故郷では、もう川沿いに菜の花が咲き梅の蕾が膨らんで咲きはじめる頃。
富士山、山々、そして海、今では遠い遠い夢の中の故郷。。。
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