2010 10/19 18:11
Category : 日記
お父さん、また秋が来て急に風が冷たくなりました。
秋が来る度に入社した会社を辞めて父の金融公庫の保証人に
なってくれた専務さんの会社に二人で通った事を思い出す。
あの時の父は一階で帳簿をつける事務をして、
私は二階で60人位いる事務員さん達の中で生産課の方が
辞めて足りない為、そこでの仕事を与えられた。
極貧の年老いた父の働く姿を見ると哀れで、
早くお仕事を辞めさせたいと思いつゝ
病弱な母を抱えてローンの支払いが間に合わず
72才まで働かせてしまった。
会社が終わる頃は日もとっぷりと暮れ、何時も午後5時半頃、
一階の父を迎えに行き、二人で自転車で自宅に帰った。
「私、前に居た会社に戻りたいの、こんな会社は直ぐに辞めたい。」
毎日のように父に文句を言っては困らせていたと思う、
父は自分の甲斐署の無さに何も言えず聞こえぬふりをして
笑いながら話を変えていた。
電車もバスも乗らずに駅裏通りから、
人通りの少ない暗い夜道を通る時は誰かが付いて来るようで
うすきみ悪かった。
結局、私は数カ月で父の会社を辞めて以前働いた会社に戻った。
父は文句一つ言わずに通勤していたが、専務さんになんと言ったのだろう。
私より、父はもっともっと辛さに耐えていた事を思うと、
事業に失敗して返済が終わっても、仕事を続けた父は立派だと思う。
今更、もっと優しくすれば良かったと暗い空を見上げれば、
涙がこぼれてならない。
秋が来る度に入社した会社を辞めて父の金融公庫の保証人に
なってくれた専務さんの会社に二人で通った事を思い出す。
あの時の父は一階で帳簿をつける事務をして、
私は二階で60人位いる事務員さん達の中で生産課の方が
辞めて足りない為、そこでの仕事を与えられた。
極貧の年老いた父の働く姿を見ると哀れで、
早くお仕事を辞めさせたいと思いつゝ
病弱な母を抱えてローンの支払いが間に合わず
72才まで働かせてしまった。
会社が終わる頃は日もとっぷりと暮れ、何時も午後5時半頃、
一階の父を迎えに行き、二人で自転車で自宅に帰った。
「私、前に居た会社に戻りたいの、こんな会社は直ぐに辞めたい。」
毎日のように父に文句を言っては困らせていたと思う、
父は自分の甲斐署の無さに何も言えず聞こえぬふりをして
笑いながら話を変えていた。
電車もバスも乗らずに駅裏通りから、
人通りの少ない暗い夜道を通る時は誰かが付いて来るようで
うすきみ悪かった。
結局、私は数カ月で父の会社を辞めて以前働いた会社に戻った。
父は文句一つ言わずに通勤していたが、専務さんになんと言ったのだろう。
私より、父はもっともっと辛さに耐えていた事を思うと、
事業に失敗して返済が終わっても、仕事を続けた父は立派だと思う。
今更、もっと優しくすれば良かったと暗い空を見上げれば、
涙がこぼれてならない。