藤沢美樹とmaybeと 04.04.19
 実は久々な感のあるmaybeのステージを見たいな、とほんの少し迷ったりもしたのですが、結局はQUATTOROに向かいました。天気予報が雨だったことも一因だったりします(苦笑)。
 
TAKE OFF 7 presents at CLUB QUATTORO
 最初の出演者はみつをという人だったのですが、ここのところ疲れが抜けていなくて、失礼なことに少しウトウトしてしまいました。なので、どんな曲だったかという印象はほとんど残りませんでした。
 次の出演者がLEINAという見るからにB系のアーティストでした。渋谷という立地も手伝ってのことと思いますが、こういう人がココでやるとお客さんは集まります。そのほとんどがお友達や親族関係なのはご愛嬌ですが(苦笑)。とはいえ、実際にいい声をしていましたし、ステージとしては客の盛り上がるよいものだったと思います。
 今日は全部で3組と、少なめの構成で、その3組目が藤沢美樹でした。LEINAの時にステージ前にひしめいていた観客は藤沢美樹の準備が整う前にフロアからは引き上げていました。入れ替わるようにフロアへ降りた私やMさんがいるだけです。
 藤沢美樹が1曲目のWILLを歌いだした時、後方からはLEINAのために集まった方々が、藤沢美樹のために集まっている人間や、藤沢美樹本人に対する気遣いのカケラも見せずに、大きな声で話をしていました。「頼むから、そういうことはロビーに出てやってくれ」と殺意にも似た感情をぶちまけてしまいたかったのですが、そんなことをしてしまうと、健気にステージで戦っている藤沢美樹のがんばりをムダにしてしまうので、ぐっと我慢しました。
 1曲目を歌い終えたところで、改めて自己紹介をして、「何があっても負けません!」と意気込みを見せる姿はステージのライトに照らされて、何ともステキでした。2曲目に選んだ曲はprecieu。手拍子必須の曲なので、ここは手拍子担当としていつもよりは少し大きめのクラップをしました。振り返ったわけではないので定かではありませんが、この頃には後ろから声がしなくなっていたように思います。と同時に、もしかしたらいい機材が揃っているということが要因かもしれませんが、今日の藤沢美樹はいつもよよりもずっと声が出ているような気がしました。これは「何があっても負けません!」と言える、挫けない藤沢美樹の真の力量なのかもしれません。
 続く、ずっと、ずっと…、今、恋に終わりを告げたというバラード調の2曲も、しっかりとした演奏と歌唱力を見せ付けてくれました。次に歌ったのは陽だまりのBirthdayという新曲で、普段は作詞・作曲・アレンジまで自分で手がける藤沢美樹なのですが、この曲はアレンジを他の方に頼んだそうで、なるほど、いつもとはちょっと音色に違いがあるような気がします。感想ではミニキーボードを演奏していて、歌い終わったあとのMCで「スタッフからはやめろ」と言われていたことを暴露していました。もっとも、それでもやってしまうのが実に藤沢美樹らしいわけですが(笑)。
 MCではコミュニティFMに出演した時の話や、看護師をしている友達と花見をしたときに交わしたというちょっと感動的な話(オチがつきましたが)をして、最後に笑顔の記憶を歌いました。
 これで3度目になる笑顔の記憶、すごくポップな曲なのにどうにも切なさが胸に痛いのです。曲調と歌詞と、そのギャップという要素のすべてがこの歌をすばらしいものにしていると、感じます。ちゃんと歌詞を覚えて噛み締めながら聞いてみたいと思う、そんな好い曲です。

 終了後はいつものようにMさんと駅まで、今日のステージの感想などを語りながら帰りました。環境はよかったとはいえませんが、今日は本当に素晴らしいステージを見せてもらえたので、こちらを選んでよかったと思いながら帰途に就くことができました。