失踪HOLIDAY 04.02.12
 …を読み終わりましたので、感想です。
 最初に収録されていた「幸せは猫のかたち」の読後感は爽やかです。概ね、予想の範疇ですけれど。
 表題にもなっている「失踪HOLIDAY」は短編かと思ったのですが、意外と長かったです。読後感はこちらもいいカンジです。

 ここまでに5冊ほど読み終わってみて、何となく作品のクセはわかったように思います。
 結末にいたるまでの情報をすごく断片的、あるいは一面的にだけ見せて、最後の種明かしであたかもパズルのピースをはめ込んでいくみたいに推理を展開して、結論に導く流れが多いような気がします。
 ただ、ここで提示されるピースは、実はピースというカンジではなくて、氷山の一角というカンジで、しかも氷山があること自体が最後まで読者には隠されているので、驚かされたり、納得させられたりします。ただ、読みなれてくると、展開も犯人(?)も容易に想像できるようになります。
 それでも、「暗いところで待ち合わせ」はオススメできる一冊だと思います。