SmilesTears 03.10.01
 PM5:40頃に会社を出て、SHIBUYA AXに到着したのはPM6:30頃でした。
 本来の開場時間なのですが、入場を待つ人の列はまったく動きを見せていません。スタッフの方が入場に関しての説明をしているところをみると、どうやら開場時間が押しているようです。それほど大人数が並んでいるわけでもなかったので、列をサッと見まわしましたが、知った顔はありませんでしたので、門の辺りに立っていると、見覚えのある、というか来るだろうと思われていたF(M)さんが姿を見せたので、後から肩を叩いて声を掛けました。このパターンも幾度目かになると、さすがにイチイチ大げさには驚かれなくなります(笑)。
 Fさんももう開場していると思って、ゆっくり来たそうですが、まだ開場してないということで、2人で列の最後尾に着き、話ながら開場を待ちました。その時に座席はどの辺りかを尋ねてみたところ、FさんはA列という、とんでもない席を持っていました。私はI列の端の方だったので、なおさらにスゴイと思いました。本人も、チケット取りでA列は初めてだとちょっと自慢気でしたが、嬉しそうな顔を見せてくれたので許します(笑)。
 開場後、中に入ってからもドリンクを飲みながら、開演時間までのほとんどをロビーで一緒に過ごしました。前回会ってから今日までのことや、今後のことをイロイロと話しました。お互いにずいぶん軽口が叩けるようになってきて、幾度か目にした、少し思いつめたような表情はすっかり影を潜めていて、話していて、とても楽しい気分でした。
 そんな風に過ごしている内に開演時間が迫ったので、ホールへ入り、いったん別れました。Fさんの持っていたA列は、その前にSS列というのがあって、実際は2列目でしたが、座席表を見ると、ほとんど真ん中、すばらしくいい席でした。引換え、私の席は本当に端にあって、脇の通路を人が通るのが煩わしいカンジでした。

SmilesTears vol.3 at SHIBUYA AX
 会場の照明が落とされて、まずは加藤いづみと武部聡、小倉博和の3名がステージに登場します。このイベントは3人がホストのような形で、アーティストを招いて、いっしょに歌うといったアットホームなカンジのイベントであるという説明がなされました。そうすると、加藤いづみの歌は少ないのかな、とちょっとガッカリしたのですが、とりあえず、最初は加藤いづみの好きになってよかったでした。
 この後は、キンモクセイのボーカル・伊藤俊吾が登場して、まずは明け星を加藤いづみとのデュエットで披露。次いで、本人が大ファンだという、今日のゲストでもある大貫妙子とデュエット。仲々、聞き応えのあるオープニングです。
 次いで登場したのは松本英子。加藤いづみと仲がよいということでしたが、ステージ上の2人を見ていると、本当にそんなカンジでした。披露した曲はSquallと花、そして、やはり大好きだと言う大貫妙子とのデュエットでした。Squallというと、福山雅治のそれが有名ですが、もともとは福山雅治が松本英子に提供した楽曲で、私は松本英子の方を聞いた時からとても好きな曲だったので、とても嬉しかったです。
 次に登場したのは一青窈。このイベントの基本的な流れが、オリジナル1曲にフェイバリットなポップスを1曲といった具合だったので、一青窈は何か1曲(すいません、記憶してません)歌った後で、もらい泣きを熱唱。好きな曲ではあったのですが、やはりこれを生で聞けたのは、素晴らしいことでした。
 その後は、男性アンサンブルグループのAJIが登場して、曲を披露。あまり印象には残っていませんが、彼らのボイスアンサンブルでここまでのステージが広がりを見せていたことは確かです。
 この後、とても貫禄のある(笑)、大貫妙子が登場して、数曲披露。ここでは持ち歌しか歌っていなかったように思います。
 と、ここまでで、チケットに記載されていたアーティストはすべて登場したのですが、スペシャルゲストの登場となりました。ひとり目のスペシャルゲストはASKAでした。そのコールと登場にどよめく会場。私だって驚きました。
 颯爽とステージに姿を現したASKAはカッコよかったです。そして歌った曲ははじまりはいつも雨と蘓州夜曲の2曲でした。はじまりは…は昔からとても好きな歌だったので、ただただ、感動してしまいましたし、蘓州…は潤子さんのコンサートで耳に馴染んだ曲だっただけに、とても満たされた思いでした。
 これだけでも、充分に満足できる内容だったのですが、さらに「日本のポップスを代表するアーティスト」まで前置きされて登場するもう1人のスペシャルゲストとは誰だろう。と固唾を飲んで見守っている私達の前に姿を見せたのは、ユーミンこと松任谷由美その人でした。
 これには会場も騒然となりました。昨今の松任谷由美のコンサートといえば、シャングリラのような大規模な会場で大掛かりに仕掛けるものばかりでしたから、まさかAX規模のステージでその姿を見ることができるとは思いもよりませんでした。ASKAとユーミン。この2人の名前が公表されていたら、私などはチケットを手にすることはできなかったでしょう。
 まず、松任谷由美と、加藤いづみの2人で1曲、を歌い、それから大貫妙子が登場して、しばし昔話をしたあと、私のフランソワーズをこれまたデュエット。最後に松任谷由美1人で春よを熱唱して、大歓声に包まれて、終了となりました。
 最後、アンコールの声に応えて加藤いづみが登場。romeoときみのことの2曲を歌って、締めくくりました。

 終演後、しばし余韻に浸りながらもFさんを探してロビーで合流。2人とも興奮した面持ちで今日の感想を話しながら渋谷の駅まで一緒に歩きました。
 ライブの質、内容に加えて、少し、確信犯めいていますがFさんと会えたこと。なんというか、そのすべてが最高の一夜でした。