全女イズム、空振り…? 01.02.12
 今日は待ちに待った「全日本女子プロレス」通称“全女”の博多スターレーンでの興行の日です。
 PM5:00に先日、やはり一緒に試合を見に行ったY(S)さんと合流して雨の降る中、スターレーンへ向かいました。
 
 PM6:30試合開始なのですが、もう会場には結構、人が来ていました。
 開始まで、YさんとなぜかDVD−Rプレイヤーが欲しいという話で盛り上がりました。

 いよいよ興行開始、まずは「キッスの世界(中西百重、高橋奈苗、脇澤美穂、納見佳容によるユニットで、つんくプロデュースです)」による「キッスの世界」の歌があり、そのあとで試合が始まりました。
 第1試合、藤井巳幸選手 対 寺下ちゑ選手の試合で藤井が格のちがいを見せつけるようなキレのある技を出して試合を支配しているようだったのですが、思いのほかあっけなく、寺下がフォール勝ちしてしまいました。ガッツポーズをする寺下が印象的でした。
 第2試合(?)はミゼットプロレスで、リトルフランキー 対 角掛留造でした。これはもう1流のコメディですね。すばらしいです。
 第3試合から第5試合までは「キッスの世界・ワンデイトーナメント」で、脇澤美穂選手 対 納見佳容選手、中西百重選手 対 高橋奈苗選手の試合のそれぞれの勝者が決勝を争いました。
 ミホカヨ対決は、脇澤が制しましたが、納見くんもかなり善戦したのではないかと、ややファンの贔屓目もありつつ感じた試合でした。軽量級同士の、女子らしい試合だったと思います。
 次いで、ナナモモ対決だったのですが重量級の高橋に対して、“アスリート”という感のある中西、私の予想はナナ勝利だったのですが、きっちりフォールしてモモの勝利でした。それこそ“勝ち”を誇示する中西は、その態度も良し悪しは別としても、凛々しかったです。

 休憩を挟んで、脇澤 対 中西の決勝なのですが、その休憩が長かったので、売店の人混みに紛れ込んでみると、さっきまで試合をしていた、納見くんが売店にいました。見ていると、結構気軽にサインをしてくれているので、私もそこでパンフレットを購入してサインをしてもらいました。これは嬉しかったです。

 そして、決勝戦、印象があいまいなのですが、順当に中西選手が優勝しました。小柄でもしっかりした体形をした中西がテクニックとスタミナをきっちり活用した結果だと思います。
 ここでアクシデント、カメラの電池が切れてしまったのです。この後が大事だったのに…。
 セミ・ファイナルは、オールパシフィック選手権試合 渡辺智子選手 対 井上貴子選手です。私は井上貴子選手のファンでもあります。それはもう8年来のファンなのです、しかも観戦は始めて!相手が渡辺選手とくれば、これは燃えないはずがありません!
 …だったのですが、貴子が右足を負傷しており(知らなかったのですが)、序盤から執拗にそこを狙われ、裏拳やジャンピングニーといった得意技を見舞っていったのですがついにあえなくギブアップ…。渡辺にも「足の怪我だかなんだかしらねぇけど、こんなんで終わりかよ」と檄を飛ばされる始末。貴子の悔しそうなマイクアピールと肩を担がれて帰る後姿が印象的でした。

 そして、メインのタッグマッチ。青コーナー、堀田由美子・前川久美子の格統系コンビに対して、赤コーナーはWWWAチャンピオン伊藤薫・豊田真奈美の正統派スタイルのいわゆる“全女”のレスラーの試合でした。
 先般、堀田が今の全女に叛旗を翻し、若手との闘争に半ばヒールのように身を投じていたこともあり、試合の終わった選手たちはみんな、赤コーナーに付いていました。
 その赤コーナーなのですが、豊田が左手にギブスをはめたままでした。どこでいつした怪我なのかしらないのですが、サポーターとかではなくて本当のギブスだったので、先ほどのこともあり「試合ができるのだろうか」という不安がよぎりました。
 結果は、予想通り、あるいはもっとひどいものでした。
 当然のように豊田は腕を攻められ、伊藤はそれをフォローしていくのですが、結局、豊田が伊藤のタッチの呼びかけを拒否、腕ひしぎに持ちこまれてのギブアップとなってしまいました。
 そんな、メイン・セミファイナル共にしょっぱい興行だったのですが、メインの終わりに、堀田が差し出した手を、ついに豊田が握り返したのです。青コーナーに迎えられる豊田と、それを囲むように正面に立つ若手選手。全女の新たな局面の始まりを目の当たりにすることができました。
 
 Yさんの感想は「ダメ」のひとことで表現できてしまいますが、それも止むなしといった内容ではありました。ただ、試合会場のあの雰囲気は、ある種ライブに行かないと分からない空気があって、個人的には満足でした。