正平調というコラムから。。。
 台風6号が兵庫を駆け抜けた。大きな被害が出た室戸台風(昭和36年)に似たコースで心配したが、みなさんの周囲で深刻な被害はなかっただろうか。

 海沿いの本社ビルは猛烈な風に揺れた。目前の造船所に立つ巨大なクレーンも左右に首を振った。それを見るうち、いくつかの不安がもたげた。

 日本に上陸する台風は平均で年間2.6個である。今年は6月には要ってこれで二度目の上陸。過去半世紀で6月に二度の上陸があったのは1997年だけだから、異例の多さだ。

 台風の北上を阻む高気圧が十分に張り出していないのが理由のようだが、それだけだろうか。熱帯でできる積乱雲が台風の芽である。その積乱雲は暖かい海水面からの上昇気流で生まれる。とすれば地球の温暖化も影響しているのではないか。

 もう一つの不安は気象衛星のおぼつかなさだ。台風などの鮮明な雲画像は気象衛星ならではのもので、本誌三面の画像を毎日見てる人も少なくない。その画像を送る衛星名から国産の「ひまわり」が消えて久しい。現在の「ゴーズ」は米国の衛星だ。

 引退した「ひまわり」の後継機打ち上げはロケットのトラブルで先送りされ、耐用年数を3年も過ぎた米国衛星でしのいでいる。後継機は今年末にも打ち上げ予定だが、この老兵がそれまでにダウンしたらどうなるのだろう。

 台風の平均寿命は5.3日。生まれると待ったなしで日本をうかがう。台風の当たり年かもしれない今年、ひたすら老兵の奮闘を祈ることになりそうだ。。。

 結局全国で、3名の方が亡くなり、不明の方も6人と伝えていますが。。。洲本市でも最大瞬間風速が31mを記録したのだとか。お天気は回復したけれど、「沿岸部では引き続き高潮に注意が必要」なのだとか。改めて亡くなられた方のご冥福をお祈りします。。。