抜け落ちた国民年金改革ー下
 雇用の変化 制度自体が崩壊の危機

 「国民年金の加入者は自営業者というイメージが強いが、実はそういう人たちはだんだんと減って、厚生年金に加入していない雇用者や臨時・パートの人たちが増え続けている」−。

 年金改革関連法案を審議した参院厚生労働委員会。社民党の安部知子政策審議会長は加入者数の変化を図で示しながら「働き方の変化が見落とされている」と追及した。

 ▽増え続ける加入者

 国民年金の加入者は1990年度の1758万人を底に増加に転じ、2001年度末は2207万人。この10年約450万人も増えている。

 加入者の構成も大きく変化。95年度と01年度を比べると、39.3%を占めていた自営業者は27.9%に減少。逆に尾パートやアルバイト、派遣労働者らが急増し、零細事業所などで働く雇用者も合わせると31.6%と逆転した。この傾向は今後も続くとみられている。

 社会保険庁の調査では、パートなどの大半は企業のリストラなどで厚生年金や共済年金から移ってきた人たち。しかも、その4割近くが年収200万円以下で、半分近くが保険料未納か免除になっているのが実態だ。

 安部政審会長は「この人たちは払いたくても払えない。さらに保険料を上げていけば未納者が増えていくのは必至と指摘している。

▽フリーター時代

 未納率悪化のもう一つの大きな要因はここ数年、急激に増加しているフリーターと呼ばれる若者だ。国民年金にも毎年100万人を超える若者が加入してくるが、全体の未納率37.2%(02年度)に対し二十代の若者は50%を超えている。

 若者の年金不信が言われてひさしい。だが、フリーターに詳しい東京学芸大の山田昌弘教授は「昔は正社員として就職すれば何も考えなくても自動的に厚生年金に入っていた。今はそれが大きく崩れている。フリーターは不安定だから保険料なんて払えるわけがない。意識の問題ではなく、制度の問題」と強調した。

 フリーターに明確な定義はないが、内閣府は01年で417万人と推定している。年金改革といえば厚生年金改革というのが厚生省の姿勢だ。国民年金の現状は厚生年金までむしばんでいるのが実態だが、そうした議論は参院でも深まっていない。。。

 私の場合は。。。パートでありながら、半額を負担して頂けるというので、厚生年金に加入、健康保険も社会保険に。利用出来るなら、国民年金には加入したくないと思っている。。。国保税が高過ぎるから。