「競演」
<<日本>>--川越--


川越の新河岸川桜まつりは正に宴たけなわの情景である。

行きかう舟遊びの小舟の脇の土手には、桟敷が設けられていて、地元川越の踊りや歌、演技のチームが、この時とばかり日頃の練習の成果を披露している。

対岸の土手伝いには満開の桜の下で、多くの花見客の人々が、舞台の演技と行き交う小舟を眺めながら、花見の宴を張っているのだ。

川の右下に見える桟橋は、2年前まで船に乗り降りする人々が利用した船着き場であったが、乗船待ちをする人々の長い列と花見の宴を張る人々が、交じり合って混雑してしまったために、別の場所に船着き場を変更した時の名残なのである。

たった1日だけの舟遊びではあるが、春たけなわの催しだけに、散る桜花と同じように、名残惜しさが残るのである。