「燃え上がる炎」
<<日本>>--川越--


点火直後の、積み上げられた樹木が燃え上がり始めた時の光景。

この樹木はヒバのような油気を含んだ樹木なのであろうか、パチパチと大きな音を立てて、あっと言う間に燃え盛るのである。

最初は濛々たる煙が当たり一面立ち込めたが、やがて炎が勢い良く立ち上り、風下に居た我々は、その熱気で寒さを感じなくなった。

山伏達が火の様子を眺めながら、炎の勢いが激しくなり危険と感じられるようになると、桶の水を掛けて火勢が激し過ぎないように調整するのである。

左端に見えるように、左右の両脇には、善男善女が持参した、一年の家内安全の役目を無事に果たしたお札の山を、山伏達が火の中に投げ入れて、供養するのである。

その数も半端ではなく、火渡りが終わるまで、ずっと投げ入れられていたのであった。