「夕日を見詰める」
<<インドネシア>>--バリ島--


タナ・ロット寺院に夕日が沈む様を、じっと見詰めるワヤン君の横顔。

彼はどんな気持ちで、この夕景ショウを眺めているのであろうか。

おそらく日本からの観光客を、此処に連れて来て、何度となくこの夕景を見ていることだろう。

しかし、敬虔なヒンズー教徒の彼は、その都度この光景を眺めながら、仕事の事や家の事など、様々な祈りを心の中で念じている事であろう。

彼の性格は、同じバリ人の中でも、特に純粋で人懐こく誰からも愛される、天性の社交性を持っていると私は思っている。

今二人の男の子の父親となった彼が、無類の子煩悩であり、生後間もない乳幼児を奥様が育児に専念する間、ユウゴ君を連れて我々を案内する様子も、彼の人柄を表す一つの事例と言えるであろう。