「ゴールデン・タイム②」
<<インドネシア>>--バリ島--


太陽が雲の中から出て、塔の屋根に近付いて来た時のズーム・アップした光景。

黄金色の空は、太陽が仏塔の屋根に近付くに連れて、段々と色が濃くなり、茜色の度合いを増して行く。

刻一刻と変る空の色を眺めていると、自分がその中に溶け込んで行くかのような錯覚を覚える。

この世の様々な憂さを、この中で解消してくれるような神々しさを感じて、今居る所が何処なのかすら感じなくなるから不思議だ。

昼間の暑さも、心地良い海からの夕風が、ビールで火照った顔を爽やかに冷やしてくれる。

タナ・ロット寺院の夕景ショウも、クライマックスを迎えようとしているこの時、何故か仲間も無口となり、じっと一点を見詰めているだけであった。