2016 03/25 20:13
Category : 書評
京都の花街。
そこを支えるものを三者あげると、すれば。
一に呉服関係の商人(69p)、二に映画界(70p)、三に「自分たちこそ花街をささえている、と.
公言できる点は重要」(76p)と、解き明かす。
前二者はともかく、
あと一つは<なるほど>かと。天皇家は東京に旅行中なれども、そこを含めて京都は、各宗本山が甍をならべる「仏都」(91p)、「この側面に関しては、首都機能をたもってきた」(同)とも。
そのうえで、「いちずな宗教心がテロリズムをもたらしている」例をあげ(86p)、「あそびほうけているあいだは、信仰もこわばることもないだろう」、「聖なる戦争へむかっていく、高邁な心のたかぶりもおこるまい」(同)と、うける.
仏都 井上章一著「お坊さんと舞子さん」(『京都ぎあい』 朝日選書 2016年).