2016 03/23 19:30
Category : 書評
西陣・洛中、嵯峨・洛外 井上章一著『京都ぎらい』
洛中・洛外。『洛中洛外図屏風』などがあって、一言で申すが洛中といえば京都市、洛外は京都府に相当と、著者は喝破したげである(15p)。
同じ京都市
といっても、嵯峨のある右京区は洛外、つまり周辺であって「洛外の地は京都あつかいをされてこなかった」(同)ということになる。嵯峨といえば、「よう肥(こえ)をくみにきてくれた」(18p)は<ともかく>である、「嵯峨者のくせに、京都弁をあやつるのは、身分不相応」(26p)となると、<怖い世界>ということになるまいか。
山科・宇治
そういうことだから「山科もきらわれて」(28p),、「宇治もまた、ゆるされず」(30p)は、<当然>ということになる。(「洛外を生きる」)(朝日新書 2016年).