2011 10/13 05:31
Category : 書評
渡辺 興亜著『南極大陸―その自然を読み解く』。南極大陸。観測がはじまって、半世紀以上が経過。本書はその半世紀の3年前に書かれたもの。
「多くの知見が得られ、南極自然をほぼ理解したといえる」(「はじめに」)とするいっぽうで、「多くの探究すべき課題が残されている」ともいう。
本書が書かれた時点で44次の調査。最初の調査派遣では、敗戦国ならではの調査地点の制限もあったという(34p)。
そんななかでも、本邦が明らかにした観測成果を3点。「火星や月のものもあった『南極隕石』」、「世界にさきがけてオゾンホールを発見」、「温室効果ガス測定」(59-66p)など。
大陸の基盤は、基盤となる大陸地殻に氷床という氷床が乗っている。存在が推定されたのギリシャのプトレマイオスにさかのぼり、メルカトル図法のなかで記載されたという(16世紀中ごろ)。
これからも観測は継続される。地球物理学の記載で難解ながら、「地球の特異な雪氷圏としての南極の解明」、大陸の基盤である「氷床研究」、地球上の暖と寒による対流の統合観測、地球科学や生物科学の諸現象の科学的解明(112-117p)、などなど。
極寒の地での調査は、人類の耐寒のみならず、耐寒のなかでの調査器具の技術革新の結果でもあるよう、だ。(日本放送出版協会 NHK人間講座 2003年)
「多くの知見が得られ、南極自然をほぼ理解したといえる」(「はじめに」)とするいっぽうで、「多くの探究すべき課題が残されている」ともいう。
本書が書かれた時点で44次の調査。最初の調査派遣では、敗戦国ならではの調査地点の制限もあったという(34p)。
そんななかでも、本邦が明らかにした観測成果を3点。「火星や月のものもあった『南極隕石』」、「世界にさきがけてオゾンホールを発見」、「温室効果ガス測定」(59-66p)など。
大陸の基盤は、基盤となる大陸地殻に氷床という氷床が乗っている。存在が推定されたのギリシャのプトレマイオスにさかのぼり、メルカトル図法のなかで記載されたという(16世紀中ごろ)。
これからも観測は継続される。地球物理学の記載で難解ながら、「地球の特異な雪氷圏としての南極の解明」、大陸の基盤である「氷床研究」、地球上の暖と寒による対流の統合観測、地球科学や生物科学の諸現象の科学的解明(112-117p)、などなど。
極寒の地での調査は、人類の耐寒のみならず、耐寒のなかでの調査器具の技術革新の結果でもあるよう、だ。(日本放送出版協会 NHK人間講座 2003年)