地震雲の観測について少し!
1) 震源について
 地震雲の特徴は震源方位が示されることにあります。大部分、大半の地震雲は、震源からの巨大な放射状として、或いは波紋・円弧状に出現します。実はその一部分を私たちは目撃するのです。放射状の一部を見たものが帯雲であり、円弧状も目撃する部分は帯状でありますが、空全体を深く観察すると一点の中心を持つ円弧の一部であることが判ります。
 経験を重ねることで雲の粒子の濃さ、鮮明さとシャープさ、出現・滞空時間などから、遙か遠方か割合近いか判断がつくようになります。鱗や羊・石垣模様は近い震源。帯雲は200�q以上の遠方で、時には千数百�q、場合によっても2000�q程度も有り得ます。遠い震源の地震雲が上空にあるということは規模も大きいことを意味します。飛行機雲状(航空機に拠らないもの)は相当遠方でなければ出現せず、500�q以上ではないかと思います。放射状雲は震源が近いことを示し、100�q以上〜300�q程度でしょうか。
 肝心の震源方位の特定において、どちらの延長上なのか明確な説明をしていないHPや情報が多くて不満でしたが、岩瀬氏の観測日記を読み続けることで、雲の進行方向が震源であることが多いことを知りました。私の観測においては、放射状雲や噴出タイプ以外はこれから外れるケースは殆ど無さそうです。
 雲が停滞しており移動が確認困難な際は、帯の先端の太さを見て判断するという話しが在ります。つまり太い側が震源か細い側かの確認で、これについては自分で検証中です。

2) 規模について
 単純には雲の規模です。シャープさ粒子の濃さも関係あるかもしれません。
 最初の頃は、他のベテラン観測者の撮影画像と発生該当地震を参照しましたが、後は予測方位や予測地域での該当と思われる発生地震から発生規模を憶えていくのです。

3) 発生日時について
 これが最も難しく困難です。地球の大自然は私たちの都合には合わせてくれません。
 様々な要因が重なり絶対的な一様のものとはなりませんが、それでも地震雲研究の数十年の経験からくる判断、傾向というのはあります。
・ M3〜5程度の前兆は、8分の1月齢、3.7日前に前兆雲出現のピークがある。M5〜7クラスの地震前兆は、8分の2月齢、7.5日前に前兆雲などのピークがある。
・ 断層状で断層面にシャープさが見られれば48h内発生が多い。
・ 放射状雲は、基本的に傾向として48h内発生が多い。
・ 鱗、羊、石垣模様、レリーフ状、波状、漣模様が雲にあれば、48h内発生が多い。
・ 赤焼けた地震雲は発生が早い。24h内、もしくは48h内が多い。
・ 通常発生日、発生予測期間の外に月齢トリガーがある場合、その前後のトリガー期間内で発生ようとする傾向。その他の地震雲の種類、空の状態により判断があります。

 私自身、まだまだ知らないこと、判断に困ることが多くて勉強中です。皆さんも一緒に空の観察してみませんか! 
 空(雲)がこんなにも複雑にして多様な表情を持っていたとは驚かされること間違いなし!


※ この後、間もなく更新予定!