キングの映画クイズだよ
8日でサイト1周年となります。
新規の客人が増えたもので、またこの企画を。
答えが知りたい人は、「蝶々の纏足」の「過去記事」から1年前をたどってみてくださいな。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

紙と鉛筆を用意して答えを書きとめていただきたい。
質問は20問、一問につき五点とする。
七〇点未満の方は、前に戻って本物の恐怖映画−−−−すなわち、単純に怖い場面があるから
怖いという映画−−−−から勉強し直すように。
用意はいいかな? よろしい。では、以下の映画のタイトルを述べよ。

1 昔々、それは美しい盲目の女性がいました。
彼女の夫はドラゴン退治か何かのためにしばらく家をあけることになりました。
すると、夫の留守を狙って、スカーズデイル出身のハリー・ロートという悪者がやってきました。

2 昔々、ハロウィンの夜、三人の子守りがそろって外出しました。
けれども、翌日の万聖節の日に戻ってきたのはひとりだけでした。

3 昔々、ある娘が大金を盗みました。
娘は人里離れたモーテルであまりうれしくない一夜を過ごすことになりました。
万事順調と思った矢先、モーテルの主人の母親がやってきて、とてもいけないことをしたのです。

4 昔々、何人かの悪者が、大病院の手術室につながる酸素の管にいたずらをしました。
そのせいで大勢の患者が長い長い眠りにつくことになりました。
ちょうど白雪姫のように。
ただし、この病院の患者たちは永久に目をさますことがありませんでした。

5 昔々、さびしがりやの女の子がいました。
彼女はバーに行っては男の人を物色していました。
男の人と一緒に帰るとさびしさがまぎれたからです。
ある晩、彼女は仮面をかぶった男を家に連れてきました。
ところが、その仮面の下にはなんとブギーマンがいたのです。

6 昔々、何人かの勇敢な探検家たちが、助けを必要としている者がいないかどうか確かめるため、
未知の惑星に着陸しました。
助けを求めている者はだれもいませんでした。
けれども、ふたたび旅を続けようとしたとき、彼らは自分たちがブギーマンを拾ってしまったことに気づいたのです。

7 昔々ひとりぼっちの女の子がいました。
女の子はエリーナーといいました。
彼女は魔法のお城に行っていろいろな冒険をしました。
魔法のお城の中ではエリーナーはそれほどさびしくはありませんでした。
そこで新しい友達ができたからです。
けれども、友達がお城から帰っていっても、エリーナーだけは帰りませんでした。・・・・・永遠に。

8 昔々、ひとりの若者が、空飛ぶ絨毯に乗ってよその国から自分の国へ魔法の呑み薬を持ちかえろうとしました。ところが、空飛ぶ絨毯に乗る前に、若者は悪者につかまって魔法の呑み薬を取り上げられ、気味の悪い地下牢に閉じ込められてしまいました。

9 昔々、たいそうかわいらしい女の子がいました。
でも、その子は本当はとても悪い子でした。
管理人さんに意地悪されたからといって、その管理人さんを部屋に閉じ込めて、燃えやすい木の破片と木毛でできたベッドに火を放ったのです。

10 昔々あるところに、ヘンゼルとグレーテルそっくりのふたりの子供がいました。
おとうさんが死んでしまったので、おかあさんは再婚しました。
ところが、その再婚相手はいい人のふりをしている悪者だったのです。
この悪者は、片方の手の指にLOVE、もう片方の手の指にHATEという刺青を彫っていました。

11 昔々、ロンドンに正気かどうかやや疑わしいアメリカ人の女の人が住んでいました。
彼女は、板で囲われた隣りの古びた家の中で人が殺されるところを目撃したと思っていました。

12 昔々、ある女の人が弟とふたりでおかあさんのお墓に花を供えにいきました。
弟はたちの悪いいたずらが好きだったので、姉のバーバラを怖がらせようと、「死人が姉さんをつかまえにくるぞ」といいました。
ところが、本当に死人がバーバラをつかまえにきたのです。・・・・・ですが、先につかまったのは弟のほうでした。

13 昔々、世界中の鳥たちが人間に腹を立てて殺しはじめました。
鳥たちは邪悪な魔法をかけられていたのです。

14 昔々、斧を持った狂人が、古いアイルランドふうの屋敷に住む自分の家族をひとりひとり切り刻みはじめました。その狂人は家の管理人の首もはねてしまいました。
すると、頭は転がっていって家族用のプールに落っこちました。・・・・・怖いですねえ。

15 昔々、ふたりの姉妹が、ハリウッドという王国にある魔法のお城に住んでいました。
ふたりはお婆さんになっても一緒に暮らしていました。
ひとりはハリウッド王国の有名人だったこともありましたが、それはもう思い出せないぐらい昔のことです。もうひとりは車椅子に縛りつけられたままでした。
そんなある日・・・・・何が起こったと思います?
姉妹のうちの歩けるほうが、麻痺して動けないほうに、ネズミの死骸のごちそうを出したのです!
気味が悪いですねえ。

16 昔々、あるところに墓地の管理人がいました。
ある日、管理人は奇妙なことに気がつきました。
墓地の地図でまだ空いている区画に黒いピンをさすと、その区画の所有者が死んでしまうのです。
けれども、その黒いピンを抜いてかわりに白いピンをさしたら・・・・・・さて、どうなったでしょう?
映画はクソの山になってしまったのです!
めでたし、めでたし。

17 昔々、悪人がかわいらしいお姫さまをさらって生き埋めにしてしまいました。
・・・・・・すくなくとも、悪人はそうしたといいはったのです。

18 昔々、すばらしい魔法の目薬を発明した男がいました。
男はこの目薬を使って、ラス・ヴェガスで相手のカードを透視してお金をたくさんもうけました。
カクテル・パーティーでは、あまりお行儀はよくありませんが、女の人の服の下を覗くこともできました。けれども、ちょっと待って。この男はもっと・・・・・もっと・・・・・・もっと見つづけて・・・・・、

19 昔々、悪魔の子供の世話をしょい込まされた女の人がいました。
悪魔の子供が三輪車に乗って突進してきたので、女の人は回廊の手摺ごしに転落してしまいました。なんてひどいことでしょう!
でも、運のいいママ!その事故の直後に死んでしまったおかげで、続編に出演しなくてすんだのです!

20 昔々、友だち同志で連れ立って、カヌーで魔法の川を下ろうとした男の人たちがいました。
ところが、彼らが楽しんでいるのを見た悪者たちが、ひとつこいつらを懲らしめてやろうと決心しました。悪者たちは、都会からきたよそ者たちが自分たちの森で楽しんでいるのが気に食わなかったのです。


スティーヴン・キング作「死の舞踏」は福武書店より出題