公営中津競馬、3月で廃止決定
大分県の公営中津競馬を開催する中津競馬組合は10日、売上高が伸び悩み累積赤字がかさんだため、3月に競馬場を廃止する方針を決定、農林水産省に伝えた。同省は近く担当者を中津市へ派遣し、経営状態の調査などを行う予定。中津競馬は1948年の新競馬法公布で公営になり、56年に組合が発足。ピーク時の79年度には年間売上高が約130億円に達したが、長引く不況などで近年は赤字経営が続き、99年度には累積赤字が約20億5000万円に膨らんでいた。地方競馬の廃止は和歌山市の紀三井寺競馬場以来13年ぶりとなる。バブル崩壊後、売上の低迷のため赤字を計上している地方競馬が多く、ホッカイドウ競馬や高知競馬などが存続・閉鎖の具体的な検討を進めている。九州にある荒尾・佐賀・中津の3組合は、昨年6月から協力体制を強化し「九州競馬」として再スタートを切り、九州交流重賞にローカルグレード制(九州グレード)を導入するなど対策を実施中だった。