2002年には、新作映画が枯渇?
2001年 ストライキがもたらすリバイバルの嵐
来年、キューブリックの名作「2001年宇宙の旅」がリバイバル上映される。タイムリーな映画だから──もう2001年なのだ!──上映決定も納得できる。しかし、同じく2001年に再上映が決定したクリストファー・リーブ主演の「スーパーマン」に関してはたいした理由も見つからない。さらに2002年にはスピルバーグのメガヒット作「E.T.」までリバイバル上映されるというのだ。

 「エクソシスト/ディレクターズ・カット版」の大ヒットがすべてを変えてしまった。11分の未公開映像を加え、サウンドトラックを新たにしたこのバージョンは、アメリカで4000万ドル(約43億円)という数字を稼ぎ出した。ディレクターズ・カット版にかかった製作費はたった100万ドル(約1億500万円)程度だったから、ぼろ儲けだったのである。各スタジオは、埃をかぶっている自社作品が黄金に変わる可能性があると知り、次々とリバイバル上映を企画しているのだ。

 このブームにはもう1つの理由がある。来年、アメリカの俳優と脚本家の2つの組合(Screen Writers GuildとScreen Actors Guild)は広告主に対して大がかりなストライキを予定している。ケーブル放送、再放送、ビデオ海外セールス、インターネットなど、作品の二次・三次使用の収益をどう分配するかということが主な争点で、メディアが多様化し、システムが複雑化していることから、こじれる可能性が非常に高い。もしストに突入した場合、俳優や脚本家は一切の活動を休止しなくてはならない。日本で知られているような俳優はすべてこの俳優組合に所属しているので、ほとんどのハリウッド映画が作られなくなるのだ。だからいま俳優たちは必死に仕事をして、ストに備えている。ジョージ・クルーニー、ジュリア・ロバーツ、ブラッド・ピットなど超豪華キャストで注目を集める「Ocean's Eleven」のキャストが次々と脱退していくのも、このストライキと関係がある。同作品は、製作費1500万ドル(約16億円)の低予算映画で、スターはみなノーギャラ同然。しかし、ストライキ前にそんなのんきなことをやっていられない、と、マイケル・ダグラス、マーク・ウォールバーグ、ブルース・ウィリス、それからオーウェンとルークのウィルソン兄弟らは降りてしまったのだ。

 俳優が活動を休止するのは、来年の7月1日から。もしストが長引けば、公開作品が徐々に減り、2002年の夏には新作映画が尽きてしまうという事態になる。そこで注目されているのがリバイバル上映というわけだ。シネコンには、「ロッキー」「タイタニック」「ゴッドファーザー」「未知との遭遇」「カサブランカ」というタイトルが並ぶ日がくるのも、あり得ない話ではない。

これは、なかなか面白い記事だったなあ
ビデオでしか知らない作品で映画館で見たいものは、たくさんあるからね。
2001年宇宙の旅は見にいこうと思ってるよ♪