集団就職 その一 221215
 筆者は1956年に小学校、1959年が義務教育卒業です。釧路国内の、しかも小中併置の教育機関で修学しました。56年、59年のいずれもが集団就職の対象期に位置し、その前期部分に該当する。「金の卵」世代の対象者です。


1.学事報告 
 義務教育就学時から卒業期まで、毎卒業式で「学事報告」の朗読が行われました。式典で読み上げられ、PTAの保護者に対する説明資料で記憶にあるのは中学校卒業生の進路が主題となって提示されていたことです。
 各年度の卒業生(20人前後、まれに30人超)は後期中等教育機関進学者(高校、専門学校、職業訓練校)、就職(釧路国管内、道内、本州)、ほかに進路未定のほか、特徴的な事項に「家事従事」の項目が示されていました。
 小生の卒業年で、進学はほぼ3割、前後の年度もその程度、かく記憶しています、就職はおおむね釧路市及び周辺の町村で決まっています。進路未定はほとんどおらず、この項目は「家事従事」にまとめられていたように受け止めてきました。男子は一次産業の家業に従事し、女子は「家事見習い(「花嫁修業」には及ばないが)」で記録されていたことが、年を重ねるにつれて判明してきた点です。
 なかで一名が卒業後直ちに愛知県に就職していた記憶があります。当時、話題になっていたことは「親戚の紹介」ということで、今に記憶しています。
 この調査の依頼があってから、釧路市内の義務教育卒業者4名に当時の同級生、同期生のなかで記憶に残る「義務教育修了者→就職者」の存否、及び「集団就職」の対象事例の記憶をよみがえらせてもらっています。
 うち一名から明確な返事がありました。「集団就職はありません」。ほかの3名からは今に至るも、返事がきておりません。ここの点については、なお調査対象者、及び調査対象範囲を広げてみたいと考えています。