一国の、基礎をなす&生産の消長の鍵(かぎ)握る、重要産業 「基幹産業」を定義するに221210―後―
 一国の、基礎をなす&生産の消長の鍵(かぎ)握る、重要産業 「基幹産業」を定義するに221210―後―

 そうか、そういうことかと、考えてみることにした。
 「工業化を目ざす発展途上国」における「基幹産業」の属性を北海道東部の地方都市、とりわけ1955年前後に台頭した「工場誘致」で考えてみた。

  「15)輸入代替産業とか固有の保有資源の開発を中心」。
 この項目には、水産・鉱、林、原材料用農産物資源の潜在的配置と軌道交通による資源搬出の組み合わせは、「絶好の条件」を具備。
 「16)先進国からの資金援助・経済協力・資本導入」は、首都圏・関西圏の国内資本が「資源の潜在的配置と資源搬出の輸送体系」に照らして生産拠点対象に選び投資。
 「17)基幹産業の育成が政府の手厚い保護のもとに強行」。
一ドル=360円の固定相場制施行の時代に、受け入れ自治体は固定資産税免除、インフラ整備、用地の提供など<優遇策>で、投資を地域間競争をしながら受け入れた。
 「18)(輸出主導型の経済開発で)目覚ましい成長」。
 海外輸出に結合したサケ缶詰・タラバガニ缶詰製造の例があるも、多くは国内企業向け原材料初歩加工のレベルにとどまり、重化学工業化や組み立て加工型工業に発展しない。

 「基幹産業」の論。
 一皮深めてみるに、国内における「東南アジア諸国のように」とは言わないが、「東南アジア諸国」並みの植民地であるかのように見える。
 「内国植民地」の論は1970年前後に北海道史研究者の間でかわされた論。
 1980年前後から「(北海道は)本州経済の補完地」が、北海道庁内の経済研究チームによって指摘された点ではあるが。

 写真は2021年8月31日で抄紙部門を停機した日本製紙(株)釧路工場。