脱炭素、非製造物主義、脱開発、脱成長、脱プラスチック 鉄・コンクリ・洋紙の後で・・・・-中-
脱炭素、非製造物主義、脱開発、脱成長、脱プラスチック 鉄・コンクリ・洋紙の後で・・・・-中-

 東京五輪は物価高の途次に当面していた。
 終了後には相次ぐ航空事故が発生したし、物価高の加重はさらに速度を増した。
 「経済成長の踊り場」とも「典型期」とも言われる<不景気>に遭遇した。

 わがマチで、その1965年を期してのちに建設のビル。あいついで老朽化がすすむ。
 事業は撤退し、跡地は放置。所有権者は移転し、「連絡もとれない」状態という。
 建物は危険を増し、建築素材が落下の恐れも。危険防止で公共が張り巡らした柵は歩道を狭める。

石炭が育て、鉄道が域外をむすんで成長したマチの中心街。
 太陽・水・植物でモノつくりを賄ってきた時代の次に、炭素の塊=化石燃料が動力となる時代を迎えた。

 鉄筋コンクリートの建物群は、開発と成長の過程を<形>に示した製造物。モノは欲望を膨らませ、無限の可能性を示した。できないコトはない。
 黒部第四ダム=「クロヨン」を眺めるケーブルカー。鉄・コンクリ・電力の繁栄像。

 今、モノに耐用年数と老朽化の現実を<目のあたり>にしている。
 「太陽・水・植物」と違って、「化石燃料とそれが産みだした生成物」。
 それは廃墟となっても、土に還元するに途方もない時間を要するのだ。

 限られた資源を<無尽蔵>に使い、結果が地球の温度を高めている。と。
 産業革命後の気温変化。気候変動、極点付近の氷河の融解。海水温度の上昇。
 他方、サンマが遠のき、コンブに、ウニに、赤潮に。近郊漁村の身近なところで被災が具体的に。ゲリラ豪雨、台風の居座り、線状降雨帯、洪水。