「マツブの入荷は、前年同期の半分」 自然はモノ申しているや220808『北海道新聞』夕刊
 「マツブの入荷は、前年同期の半分」 自然はモノ申しているや220808『北海道新聞』夕刊

 2022年=8トン、同21年同期=17トン。
 「すしネタや刺身に使われるマツブの入荷は、前年同期の半分ほど」。
22年8月8日付の道内配布紙夕刊が一面で、報じていた。札幌中央卸売市場での話として。

 特に日高管内。
 「(マツブ)生産地の日高管内からの入荷が少なく、同じ太平洋岸でも漁獲減に地域差があるとする」。
 (掲示図で見るとおり)釧路管内が横ばいで、日高は25%の減少と。

 ツブの漁獲量減少は道内全体全体に及ぶことで、昨年の5600トンから、今年は4600トンで1000トンの減少ということ、なのだ。
 2021年にはとうとう釧路管内が、日高管内の漁獲量を上回ることに。それほど、日高の減少が顕著なのだ・

 2021年9月、太平洋岸で発生の赤潮が要因か。
 研究機関の栽培水試の見解は「(減少への)直接の影響や、その深刻度は分かっていない」 と言うこと。
 「直接の影響」には調査に着手するし、「深刻度」については「成育中のツブ貝が多く死んでいるかどうか」にある。

 「マツブ」&「ケツブ」
 漁獲漁減少が報じられているのは、「すしネタや刺身に使われるマツブ」。
 ほかにも加工食品=珍味にむけられる「ケツブ」というのがあって、安価。
 でも、その「ケツブ」が、漁獲量は「昨年の半分以下」、しかし価格は「昨年の倍以上に上昇した」。

 「ツブ貝の成長は遅く、成育中のツブ貝が多く死んでいると水揚げ回復には相当な時間がかかる」(道立総合研究機構栽培水試=室蘭)は、見通している。