現代の馬鹿は、政権 or 主権者  美空ひばり「馬鹿を相手の時じゃない」641120
 現代の馬鹿は、政権 or 主権者  美空ひばり「馬鹿を相手の時じゃない」641120



 「口で言うより手の方が早い」は現代、「指の方が早い」に置換された、か。
 若者が入学試験問題の答案を、スマホの翻訳で解答したという珍事もあった。
 受け取ったSMSに返信すると、次の返事を書いている最中に着信音が、一報の来信を告する。
 若者は、早い。昨今、SMSかのやりとりで痛感する。

 「口で言うより手の方が早い」が、一世を風靡した。そうではあるまいか。
 美空ひばりの曲で、「1964年11月20日に発売」されたということである。「作詞 関沢新一 作曲 古賀政男」。この点も、初めて知った。
 1964年11月。東京五輪が閉幕した後の、時勢の推移を占う一曲。そういう意図は、なかったのであろうか。

 今、「口で言うより指の方が早い」。
 高齢者には<マネのできない早業>を、若者は<見事に>こなす。そうではなるまい、か。
 そこで失われているものは、なにか。
 <書く力>なのか、<考える力>なのか。<聞く力>なのか、<読む力>なのか。

 <主張する力>は、確かに高まった。しかし、<深まった>であろうか。
 <主張する力>と言えば、かつては<口>。<論陣>であった。
 最近の政治家。<記者会見>よりも、一方的な<演説>。モノ陰でFACEBOOKをスタッフが操っている、と。

 <特例事項>を含む検察庁法案。
 900万を超えるSMSで、今国会では見送りとなった。官邸のFACEBOOK世論操作の、足元を救われた思い。
 「口で言うより手の方が早い」は「馬鹿を相手の時じゃない」。
 官邸は「国民はバカだ、すぐに忘れる、安保法制の時のように」。現に総理はそう申したと伝えられている。
 
 主権者だって考える。
 「三権分立」「民主主義」「立法府の監視」を無視した法案を、「そうですか」と、見逃す「バカ」でもあるまいに。