いつも際どかったのだ
セヴァン・スズキの環境サミット、「12歳のメッセージ」関連を探していて五年前のメールにぶつかった。


> From: 益子自宅
> Date: Thu, 12 Jan 2006 05:51:59 +0900
> To: "M. K"
> Subject: 読み捨てよろしく
>
>    丸一日前、MAVが終わった夜、こんな気分になっていた。
>    なんだかわからないけど、このところ急激に厭世的になっている。
>    いまさら中年クライシスでもあるまいし、とは思うのだけど
>    ま、知っておいてもらいたくなったので…
>
>
> 2006 01/11 03:27
> ♪どこで散るやら 果てるやら ダンチョネ
>
> ちあきなおみの“ダンチョネ節”を聴きながら、メーリングを書いた。
>
> これ以上はのぞめない。
> そういう場所まで届いた、と思った。
> 熱でぼんやりしたアタマだったけど
> 伝えられるだけは伝えておきたいと思った。
> 関わった一人ひとりを抱きしめ、
> これでいい、と伝えてやりたかったけど
> 居合わせた連中に声をかけるだけで
> せいいっぱいだった。
> 崩れ落ちそうなだるさが夕方からつづいた。
> クスリと栄養剤を渡辺に買ってきてもらったが
> 効果なし。目をあけているのがやっとだった。
> 十二年。
> 百本を越えたのか、二百本を数えたのか。
> いずれにしても、到達点に達した、というのが実感。
> ここではもう何もやることがない、
> そう実感しながら脱力していった。
> いまもまだ脱力がとまらない。
> 深い沼の底に沈んでいくような気分が濃い。
> ちあきなおみの歌を聴いていると
> もういいよ、
> と言われているような気がしてならない。
> これから何をどうやって行けばいいのか
> 見当もつかない。深い霧の中にいるようだ。
> もう、ここまででいいかな、と思う。
> 生きていくのをやめてもいいかな、と思う。
> 達成感ではない。
> 達成したいことが、じつは何もないのだと
> 気づいてしまったこと。
> 索漠。
>
> 館岩で終わっていればと、痛切に思う。
> 目が回っている。
> このままどこかに落ちていければ。
> 眠ってしまい、そのまま閉じられたら。
>
>   ♪どこで散るやら 果てるやら ダンチョネ
>    友よ あの娘よ さようなら ダンチョネ
>    おれが死んだら 三途の川で 
>    鬼を相手に 相撲を取る ダンチョネ
>
> 仕事の行き先などどうでもいい。
> 誰がやろうとどうなろうと興味もない。
> 取るに足らないことにもかかわらず
> 妙な熱気でごまかしながら
> 身過ぎ世過ぎを続けすぎたのだ。
> あれもごまかしこれもごまかし。
> 嘆くだけの気力もない。
>
> 目を閉じてしまいたい。

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