顔がある。あるいは「ひとは家に帰っていく」
総合篇、家庭用テレビでプレビュー。12本分が1本になったことをあらためて再確認した。テロップの数、ナレーションの量など気になるところもあるが、初めての一本化としては、まず大成功だろう。22分が、長くなかった。
まだ駆け出しだった頃、銀座のプロダクション21スタジオの地下で一人の男とすれ違った。隣にいたディレクターの内田健太郎が、あれがおまえの好きだというCMをつくった男だよ、と教えてくれた。コピーを書きディレクションもするという、そのパッとしない外見の男がつくったCMとの出会いが、自分の原点になったのだと、いまも思う。TVCMは、この男がつくった1本のレベルについに達することなく盛りを過ぎた。糸井も川崎も、このひとりの男に比べればただの名人芸なのだと、YouTubeに拾われた粗いムービーを繰り返し観ながらあらためて、実感。

「ひとは家に帰っていく」というコピーをはじめて目にしたとき
唐突に思い浮かんだのが、実は古いウィスキーのCMだった。


1974年のTVCM
http://jp.youtube.com/watch?v=8cw2HkEdJmw&feature=related
1985年のTVCM
http://jp.youtube.com/watch?v=NegskmzWtw4&feature=related