女帝/エンペラー★★★★★
DVD
元旦の夜に観た。美術と衣装と音楽に度肝を抜かれる。蜷川幸雄の舞台を映画的才能が開花した、としかいいようがない。ポカンと口を開けていたせいで観終わったら咽喉がひりひり痛んだ。蜷川の解釈とも一味違ったアジア的いや中華的ハムレット。耽美的という文字そのままの“綺麗事”の凄みあり。射雕英雄伝でヒロイン・黄蓉を好演したジョウ・シュンの熱演が主役のチャン・ツィーを後半で喰っていた。グリーン・ディスティニーを皮切りに中国映画の美術はハリウッドを越えている。魂消たぜ。それにしても邦題、なんとかならなかったのか。こういうのは著作権違反にはならないのか。“坊ちゃん”を“マドンナとうらなり”にしちゃうようなもんだろう。“女帝”の話じゃねーだろうが。