アラジンのブルーフレーム
webをぼんやり見ていたらアラジンのブルーフレームを扱っているページに漂着。多摩川べりの安アパートで暮らしはじめた頃、どこで買ったのか忘れたが、グリーンのブルーフレームがあった。拾った丸テーブルと本箱、拾ったか買ったのか忘れた小さな電気炬燵。あるひ飛び込んできた片目の悪い仔猫。スプリングのいかれたベッド。なぜかジューサー。八百屋で野菜を買って毎日生野菜のジュースを飲み、多摩川の土手をひたすら歩き、ネコの集会に顔を出し、麗蛮という名のコーヒー店に寄り、役に立たない物語と福島泰樹の短歌をぼろぼろになるまで読んで十年余りを暮らした。モータウンのLPと吉田拓郎の御伽草子をよく聴いていた。仕事をしなかった二十代の頃のこと。