小山のことなど
吐竜ロケは2002年の盛夏。
あてはないけどやりましょう、
という小山の誘いに乗った。
いつのまにかプロデューサーらしくなっていた
小山と湯治部で一日清里に遊んだ。
タッドさんに教えてもらった元気甲斐弁当を
渡辺と小淵沢まで買い出しに行き
渓流を眺めながら大岩の上で飯を食った。
それからひさしぶりでアフガンのベーコンカレーを食べた。
帰りに小淵沢で町営温泉にはいり
夕暮れの“鄙”の風景を収めた。
出会った頃に、引き抜こうと考えた小山が
みばえの良いプロデューサーの雰囲気をそなえはじめたのを
滝に遊んだ一日でしみじみ実感し、うれしかった。
その小山が、この春に独立するという。
だからというわけではないが
禁を解いた。
あの滝が、竜が吐き出す水の勢いを想定して
名づけられたのだとしたら
なんともいい機会だと思う。
digitalJapanesqueが本格的に立ち上るのに
吐竜の水は、いかにもふさわしい。
24時間で6タイトル仕上げという
わが熱狂も、ふりかえれば得心がいく。

これまで仕事をしてきて
二人の制作マンを陣営に組み入れたいと迷ったことがある。

ひとりはcatの錦織
もうひとりがimagescienceの小山。