帰れない者たちへ
段落がついてホッとしたのでwebを見ていたら
中島みゆきの新リリースとあった。
musicstoreでチェックし、ダウンロード。
十三夜を「満月まで二日」と表現するのはイギリスだったか。
いつ書いたのか忘れた構成プランのタイトルに「十三夜」としたことあり。
ただ一作のみ納品拒否の憂き目にあった作品だった。
社長室での試写のあと、くそみそにこきおろされた。
「痛み入ります」と賢明と二人頭を下げた後
社長が付け加えた。
「このあいだニューヨークで見せられた素晴らしいビデオがあった。
ああいうものが日本でもつくれるのだから
あなたたちはもっと謙虚に勉強してくれないと」
と。
賢明と声を揃え、さの作品のタイトルを訊ねた。
帰ってきた答えを聴いて恐れ入った。
自分のつくった作品だった。「Live1990」。
笑うわけにも行かず、ひたすら恐縮して見せ
社長室を辞した。
エレベーターに飛び込み、肩を叩きながら大笑いが止まらなかった。
その社長と会社はバブル崩壊後、どこへ消えてしまったのだろうか。
中島みゆきの「帰れない者たちへ」を数人の知人にギフト。