1.25顛末。
行きは東北道を降りるまで古いR&B。久喜から現地までは金子由香利の古いシャンソン。朝の氷点下がうそのような春めいた日ざし。1時30分にランスルーを見せてくれるという進行表が元になっていたので間に合うように渡辺が飛ばした。2分遅れた。スクリーンにもロビーにもどこにも誰もいない。電話。飯を食っているということ。どなりつけた。2時前に確認しておきたかった。しかたないのでゾーンを見て回る。2時からOとYと回る予定だった場所の予習。Kが戻ったのはOとYの到着とほぼ同時だった。謝罪があったが、時間は返らない。IとTと一度リハーサル。音量が大き過ぎるので抑えたものをもう一度。ほぼOK。調整を頼み、OとY、Sたちと敷地内を確認して回る。前日にアメリカから届いたスピーカーもチェック。建物の反響が予想以上の効果。音もかなりのもの。敷地内に複数台設置すれば相当の効果が期待できることを確認。Iとプレビューの段取りを最終的に決めたのは開始予定の5分前。冷や汗ものだったがなんとかスタンバイOKと聞いて。受付のところに着いたと同時に幹部たちがドアから。息が上がったまま挨拶。そのままシアターへ。上映が終わり、扉が開いてもしばらく声が出なかった。針のむしろ。謝罪と弁明モードに切り替えしかないか、と覚悟したところでみんな立ち上がり外へ。頭を下げようと近づいた。褒められた。喜んでくれていた。2年前の秋の最初の一本のときと同じ反応だった。それからは、もろもろが立ち話のうちに即決していった。古河はいつもの夕焼け。帰りに駅に近いデニーズに集まり、スタッフ・キャストで乾杯。東京に着いたのは10時近かった。風呂に入り、目覚ましをかけ、ベッドへ。6時間熟睡。急いで朝食をとり、原稿にかかっている。いま、コーヒーブレーク。11時までにアップさせ、プリントして大阪へ向う。スタッフのおかげで責任を果たせた。あの時点までは、無償。頭があがらない。たいした心意気だと、感嘆するほかにない。いっぽうでD2TのKの底なしの見当違いと理解の浅さが際立った。放り出そう、すべて渡してしまおうとも思いはじめていたところだったが、底なしの状態を半日見ながら気が変わった。見切ればいいのだと、思った。長いつきあいではあったが、こいつはもうここまでしか行けないのだと、実感。こんな無能のために、成功に影を落とす意味などどこにもないのだと、デニーズでスタッフたちの笑顔に囲まれ、得心した。待たれているところに、望まれているところに力を注ぐ。それでいいじゃねえか。まだまだ余地はありそうだ。顛末。