完敗を知る。
日が西に傾きはじめた頃、唐突に、折れた。折れる気になった。何を求めようとしたのかなりゆきなのか皆目見当もつかないままに。一時間に一回ずつチェックしたら眠れなかったと言っていた。笑みの真贋はもうどうでもよくなった。いつかそういうことになったら、こんな時間があってくれたらいい、そう思ったのだ。いわゆる、おれの負け。まいった。ま、それもまた人生。今夜は熟睡できそうだ。
風呂を出て20分。おとをたててほぐれていった。これは典型的な症状。安堵しながら、どうしようもねえなあと、苦笑。哀楽がこれだけシンクロしたら、劇症だろう。