帰路の岐路
奄美から生還。
と書くのがやはり似合っている。
撮影は、大成功。

しかし、コトバだけが空転していった。
帰路の機内で目を閉じたまま2時間。
夜の羽田は洞のように空虚だった。
スタッフと挨拶することもなくタクシー乗り場に。
疲労と迷いとが、せめぎあった。

あの熱気と湿度。

あれは望郷の島なのだ。きっと。