断腸。
I月27日に倒れ、危篤状態であることを
昨夜、渡辺が名古屋のTから聞いた。
worksを渡したのは1月19日の夜。
そのときは元気そうだったという。
むじなの時には、いろいろあったが
大月案件では、いい汗を流せた。
世界記録達成に向けた1週間は
Iの奮闘がなければあり得なかった。
結婚の祝いをしたのがその三ヶ月前。
Tと連れ立って丁寧な挨拶をしてくれたのが
ちょうど1年前。
正月には、泣きたくなるような長い手紙が届いていた。
返事をしなければと思いながら、出しそびれていた。
せめて、完成の祝いを伝えておきたかった。
道半ばで離れたとはいえ、一年の間、気になっていたのだから。
Iからの手紙は、下手な字ながら真情がよく現れていた。
見た目のこわもてぶりとは違った細やかさがにじんだ
いい手紙だった。
あるいは虫の知らせのようなものだったのかもしれない。

そのことが、悔やまれてならない。
それはねえだろう、という気分が消えない。
回復を祈るばかりである。