Sarah BrightmanのWhat a Wonderful World
を聴きながら夜の中央高速をひた走った。
窓を全開にし、雨と濃霧の闇に音を解き放つ。

あのとき、3年前の2月にはじめて福島入りしたとき
雪の山に向けて聴かせたのがフィリッパ・ジョルダーノ。

とうぶんの間、この撮影のトーンをこの
What a Wonderful Worldでいこうと、唐突に決めた。

昨日、待ち時間にメインスタッフに聴かせ、
その旨を伝える。

昨日は朝から雲ひとつない秋晴れ。
トンネル内のR8000カーブ地点に3DHD-950を据え、
明かり区間の走路に3DHD-CCDを埋める。

漆黒と青空を500km/hがすっ飛んでいく。
胸の内にWhat a Wonderful Worldが聞こえている。

ああ、勝ったな。
キャンバスチェアに座って太陽を浴びながら
そう確信した。

Sarah BrightmanのアルバムタイトルはHarem。

なんだか、おかしい。