強力ビタミン服用
起きられずに夕方まで爆睡。
たまっていた疲労がいっきに出た感じだ。

飯を食って風呂に入りなんとか目を覚ます。
ひさしぶりに目やにが出て、なかなかまぶたが開かなかった。

一昨日、南蛮屋で仕入れてきたハワイコナを濃いめに淹れ、三杯。
まだ目が覚めきらず。
あきらめて小説すばるの水滸伝連載を読む。
水滸伝は不思議な物語で、官軍との決戦が始まるまでが、いわば華である。
始まってしまえば、見えているのは敗北。
矢が放たれるまでにいかに複雑きわまる性格を備えた主人公群を楽しませるか、にかかっていた。
吉川も柴錬も、その他の多くの現代作家たちが挑みながら、決戦までの曲折に筆をふるってきた。あげく、原典を越えられず。

北方は、そのくびきをいともあっさりと越えているように読める。
十巻を越えてなお勢いのそがれない「水滸伝」。
まだ誰もが味わったことのない新世紀版水滸伝が、凄絶なそう敗北に向かって勢いを増している。
たいしたものだ。

六月号は第四十五回。見出しは「反転」。

月に一回のビタミン剤。今月も薬効あり。