《虚無のオペラ》★★
小池真理子著/文芸春秋刊

「山間の雪の宿に籠ったふたり。
『別れ』のための四日間」

という帯で買ったのが間違い。
ホラーを書いていた後期の頃の小池はきらめいていたけど
どこで勘違いしたのか官能と恋愛作家の衣装をまとうようになって、無残なものである。
この一冊もまた、虚仮威し。
つまらぬ男とつまらぬ女のつまらぬ破局。
それにつきる。

旦那の藤田の小説も勢いをつけてひどくなっているが
ま、似たもの夫婦。
小池の小説は、もう読むのをやめようと思う。