「日本侠客伝」「昭和残侠伝」を久しぶりに見た
夜中に急に室田の出ている映画が見たくなった。
ビデオ屋に行く。

あてずっぽうで初期の仁侠ものと
深作の仁義なき戦いを借りる。

「昭和残侠伝」マキノ雅弘
「日本侠客伝/関東篇」マキノ雅弘
「日本侠客伝/大阪篇」マキノ雅弘
の3本をとりあえず見た。
「昭和残侠伝」に、青年時代の室田を見つけた。
あの独特な少し三白眼ぎみにする目の表情はまだ感じられず、奇妙な存在感も薄かった。
「日本侠客伝」には見当たらず。

意外な再発見。
もっとも意外というのは俺自身にとってというだけのことだが。

若い頃に見たマキノ雅弘は奔放なエネルギーを感じず、退屈だった。
でも、夕べ見た「日本侠客伝」二本は、
マキノの品の良さが隅々まで出た佳い映画だった。
とりわけ大阪篇がいい。
暴力の突出と奔放さだけに特化していった
その後のヤクザ映画と異なり、時代と寝ていないことがよくわかる。

時代と寝るな…

もうそんなたわ言を誰も口にしなくなったが。

思わぬ収穫だった。


同じ時間に菱沼さんは古い西部劇を見て愉しんでいたらしい。「アラモ」


金曜夜の朗報がなかったら
さてどんな週末の選択があり得たのか。
朗報は間違いなく選択肢を増やした。
まさか仁侠映画をまとめて見る週末になるとは
考えもしなかった。
17歳のオンタイムと重ね合わせながら、
けっこう複雑な感慨あり。


しかしこうなってくると
「総長賭博」「3代目襲名」あたりもぜひ見直したい。
それに「緋牡丹博徒」も。

一部がDVDでリリースとあったので予約しようとアクセスしたら、
すでに初回分は売り切れ。
東映は相変わらず、読みが甘い。
東映に限らず邦画各社はおどろくほど
対応が後手回りで、みごととさえ言えるが。