枝垂れ桜、青葉に。
帰りに渡辺とタバコを買いがてら遠いほうの公園に寄った。花見をした枝垂れ桜は葉桜を過ぎて、すっかり青葉になっていた。
春の宵というより、今夜は初夏の夜。
寒くも暑くもむしぱむこともなく、
そのままベンチで眠ってしまいたいような夜。
もっとも近ごろのベンチは浮浪者いじめで仕切りがあって横になれないようになっている。
この国の役人は、いやになるくらい
おかしなところに気が回る。
横断歩道で目の不自由な歩行者向けに流す「とおりゃんせ」もすごい。
行きは良い良い。帰りは怖い…
と、盲相手に親切めかして流すのである。

カネに不自由の無い奴隷は、しかしいちばん始末が悪い。

「パパラギ」の絵本版を見つけたので紀伊国屋で一冊買った。
出たばかりの頃、何十冊配ったことか。
リアリズムとなった「パパラギ」の世界が、現在。
誰でも寓話だと思っていたよな。じっさい。

しゃれにもならない。