12時間の新庄《雪見》行。
7時過ぎに東京駅に着いた。
新庄まで3時間という「つばさ」があったので、選ぶ。宇都宮を過ぎると遠くの山に雪。福島で東北新幹線と分離。山形新幹線になってから山形方面に向かうのは初めてだった。米沢辺りから猛吹雪。吹雪の中を終点の新庄に。午前10時過ぎに着いた。夜明けに雪を、と思いついてから、4時間あまりで、雪の新庄駅前に立っていた。横手まで足を延ばそうかと思ったが、駅員に聞くとさらに1時間半かかると言われ、萎える。キオスクでるるぶを買い、そば屋を探す。タクシーの運転手に、うまいそば屋に連れていってくれと頼む。10分ほど走ったところに民家を移築したというそば屋があり評判がいい、というので案内してもらう。冷たいそばと、とろろ、精進揚げの盛り合わせを頼み、店内を見せてもらう。黒々とした太い梁と高い天井と囲炉裏のあるなかなかの趣。そばはきりりと冷えていて乾いたのどをいやしてくれた。山形は前に「山形ルネッサンス」の撮影でまわったときにも蕎麦がうまかったが、水が良いのか相変わらずのうまさだ。置いてあった民話集を読みながら2時間ほど過ごした。タクシーを読んでもらい駅に向かう。
待合室で3時過ぎの始発を待つ。それから東京まで寝ていた。東京駅でタクシーを待っていると肌に粘りつくような甘ったるい風。氷点下、吹雪の新庄は、寒かったが水の匂いに満ちて、呼吸がとてもラクだった。東京着、7時過ぎ。ほぼ12時間の雪見行、松明けということで。