《泣きたい気分》★★★★
《泣きたい気分》アンナ・ガヴァルダ著/新潮社刊
原題は「誰かにどこかで待っていてほしい」
さりげない日常のピース・オブ・ライフをパノラマ仕立てで素描した短編集。1999年秋にフランスで刊行され、女性を中心に人気を集めたというが、たしかに[ありふれた奇妙な日常]の切り取り方に独特の角度があり、寝る前に数篇ずつ読むのに似合っている。じっさいおれもそんなふうにして読んだ。70年生まれの31歳のデビュー作。長編を準備中というが、たのしみだ。