少女健在。
その少女と福島市市内のホテルのコーヒーハウスで会った。彼女は12月で19歳になったという。四つの季節が過ぎた分だけ、ほんのりと大人びていた。鋭角的だった表情に、相応のまろやかさが出て、会っていてあきることがなかった。
シャイで控えめな雰囲気は変わらず。

桜吹雪の下で「明日」を見つめた18歳の少女が、こんどは生まれたばかりの赤ちゃんを腕に抱いて笑みをもらすことになる。

46億年の旅を経たミトコンドリアDNAは、
どんな輝きを見せてくれるのか、今からたのしみだ。

福島市は雪。最終の新幹線で帰京したが、心温まる宵となった。