勇気凛々
なんのけれんもない、真っ向からぶつかる君子の戦いを観るようだった。
生まれてはじめて全試合全イニングスを観戦。
カゼをひいてたこともあり、試合時間の仕事はすべてキャンセル。徹底して味わった。

クローズアップで撮らえられた松井をはじめ、ジャイアンツの主力選手たちの表情に全試合注目していたが、勝ち負けに関わらず、ゆるむことが一度もなかった。
笑みのこぼれる回数はむしろダイエーの選手に多かったように感じた。
ここにすべての機微が潜んでいたような気がする。

いまの時代は、真っ向勝負以外に勝ち目のない展開になっている。バブル時代とIT時代の最大の差がそこにある。
凛とした王道だけが、時代を越えていけるのだ。そんな気がしてならない。

サッカーもまた同じである。
カズや中山の時代に顕著だった奇妙な余裕をいまの代表選手達はみじんも感じさせない。
国境というボーダーを踏み越えようとするとき、問われるのがそのことである。

スポーツだけではなく、経済も政治も文化も、すべて威風堂々と凛々としたありようだけが存在を許される。
考えてみれば、よい時代ではないか。

これで明日からは心おきなく仕事三昧になれる。来年の開幕のその日までは。

まずは中津川。紅葉の福島から。