DVD第一号
ロケハン帰りに電通テックに寄り、相馬プロデューサーから
昨日完成したDVDをもらう。家に戻り、プレステ2で観た。
デジベタで撮った映像がこんなにもクリアですぐれたものであることを
今ごろになって認識できた気がする。
ビデオテープにダビングした時と表示されている情報量がケタ違いだった。
カメラマンが何をどう感じてその対象を一つのフレームに収めようとしているのか、
いままでのテープレベルではぼやけていた、こぼれ落ちていたものが
余すところなく出ている。これは何よりもカメラマンにとって福音である。
さらにライティング、美術などの仕事の気配がまことに明快に表現されており、
彼らにとっても、自分の意図したものがここまで顕になることはスリリングな
体験となるだろう。
演出にとっては、何よりもすべての意図が一切の過不足なしに
提示される感じがあり、嬉しくも怖くもある。
デジタルが本来そなえているピュアな表現力が、
これほど率直に再現できると、視界はいよいよ広がるわけだ。
クルマ、住宅、化粧品…
商品広告はデジタル以外ありえないように思う。
業界が、既得権を守るために曇らせてしまった眼の汚れを
デジベタ-DVD仕上げはいともあっさりと洗い流すことになるだろう。
さらにHD-DVDなら言うことなし。

倉持カメラマンのすみずみまで計算した映像世界を、はじめて
すみずみまで眼にすることになった気分だ。