村上龍「希望の国のエクソダス」
「勢力争いはほとんど起こらなかった。それは、ポンゃんによると、むかしの反体制組織よりもナマムギ通信のコミュニケーションの効率がよかったからだ、ということになる。勢力争いというのは、各派閥の政治的権力への固執によるものではなく、単なるコミュニケーションの行き違いで発生する、というのがポンちゃんたちの考えだった。すべてをオープンにして、ネットワーク内の各グループ間に疑心暗鬼が起こらないようにすることを目指したそうだ。敵意を持っているグループがそれぞれ自分たちだけで固まってしまうことがもっともまずいです、と中村君は言っていた」

138p
中学生に言われてりゃ世話ないな。
読み進むのがもったいなくて、ひさしぶりにちよびちょびと
なめるように読んでいる。